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ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

シニアPCって無いのかな

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最新の機種はどうなんだか知らないが、PCのカレンダー保持のためのリチウム・バッテリーの交換はあまり容易ではないようだ。実家の父のところにもPCがあって、日常操作は年寄りでも何とかなるのだが、マザーボード直付けになっているバッテリー交換だけは手が出ない。PCのカレンダーが狂ってしまったと先日ヘルプ要請が来たのはバッテリー切れが原因に違いない。最後に交換したのは3年くらい前だ。やるべき事はわかっていても、年寄りには難しいので今度の週末あたりに作業しに行かねばならないだろう。

バッテリーくらい簡単に交換できるようにしておいてくれ、とメーカーに言いたい。滅多に作業するわけでもないし、あわよくば壊れたと誤解して新機種に買い換えて欲しい、などと思っているわけじゃないだろうなと勘ぐりたくもなる。バッテリー交換の面倒くささは、PCの技術の進歩から取り残されたままである。素人目には対して大掛かりな技術であるようにも見えないのだけれどな。

親戚を見ていると、年寄り同士の連絡手段としてPCメールが結構幅を利かせている。その一方で父の使いっぷりを見ていると、いくつか改善するべき点もありそうだ。ユーザー・インターフェース、特に使用頻度の高いマウスとキーボードといったあたりだろう。シニア携帯と称する機種もあるくらいだから、PCのシニア版だってあってもよさそうなものだ。

まずマウスの設定がよろしくない。簡単に設定変更できるのは事実だが、ディフォルト設定のままでは年寄りに敏感すぎる。マウスを操作しているうちに、高速移動するポインターが行方不明になってしまったりするのである。最初から感度をもっと鈍らせておく必要があるだろう。あと、ダブルクリックの時間間隔を最大限に拡げておくことも重要だ。相当に気合を入れてダブルクリックしないとPCに認知してもらえない。

キーボードも何とかしてもらいたいものだ。文字の使用頻度に応じた配列などという理屈はともかく、タイプライター未経験の年寄りがブラインドタッチの練習をするわけでもなし、キー・ストロークの頻度を減らすための「かな」入力をするのに、文字を探すのは時間がかかる。昔の人の忍耐力は相当なものだと感心したりもするのだが、やはりわかりやすいキー配列が必要だ。Webを検索してみると多くの人が問題意識を持っていると見え、製品化されたものや単にアイデア・レベルに留まっているものなどバリエーションは幅広い。ただ日本人なら誰でもわかる、五十音配列のキーボードは近所のPCショップではお目にかからないし、それを標準装備したPCというのも聞いたことがない。どうせぽつぽつとキーを叩くのだから、ストレスなくできた方が良いに決まっている。

クロックスピードの追求だとか、Windows7も良いけれど、誰かこういった需要にも目を向けてくれないものかな。どのくらい売れるか知らないけどね。

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