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ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

脳細胞で筋肉痛を感じてみる話

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趣味などと呼べるほど立派なものでもなく、何の役にも立ちそうにないが、密かにこだわりを持って磨いているテクニックをお持ちの方は多いであろう。僕にとってかつては利き手とは逆の左手でマウスを使いこなすことであったが、これは既に完成したと思っている。右手でキーボードやペン、左手でマウスを同時に扱うことで、仕事の効率向上(?)を図っていることは、かなり前にこのブログに書いたことがある。

僕が現在取り組んでいるのは文字を上下逆さに書くことである。古くは大学生の頃にアルバイトで家庭教師をする時、最近では娘の勉強を見てやる時にその機会がある。同じ方向に向いて座っていれば何も不便はないのだが、向き合って座ったりすると文字や絵を書いて説明する際にどうするかという課題がある。学校のように壁に黒板があるわけでもない。最初は紙を回転させながら書いていたのだが、時間もかかるし面倒くさい。上下逆さに書けば事は一気に解決するではないか、というわけだ。

長年の努力の積み重ねのおかげで、今では数字、アルファベット、カタカナくらいならばほとんど不自由することがない。やれば意外にすらすらと書けるものだ。グルンとした円形を基本としたひらがながなかなか難しい。漢字までマスターするには、この先まだかなり道は通そうだ。先日あるお客様に紙に書きながら製品説明を行なった際に、無意識についこの技術を披露したら、ほんのわずかながら感心してくれた。つまらない技を磨いていることにあきれたのかもしれないが。

これを実際にやってみると、普段使わない筋肉に負担をかけると筋肉痛に見舞われるといったように、脳細胞の「筋肉痛」を感じたりする。180度反転した姿を思い浮かべながら字を書くので無理もない。「アルファベットのPはどっち側に膨らむんだっけ?」などと考えたりすると、最初の頃は脳細胞が「きしむ」のである。こんな事に執念を燃やしても仕方ないが、長い目で見ればボケ防止くらいにはなるかもしれない。こういった、意識して取り組む「脳細胞が軽い筋肉痛を感じる程度の運動」はもう一つある。

親子で風呂に入る方は多いであろう。その時に子供に100まで数えさせるのは定番だが、慣れてくると非常に早く数え終わってしまうので、これを100から1までのカウントダウンにするのである。これはスピードがなかなか上がらない。所々躓くし、どうにかすると65を飛ばしてしまったりする。これをマスターしたら、1飛ばしとか2飛ばしのカウントアップ、それのカウントダウン・バージョンとバリエーションを広げてチャレンジするのである。「課題」を次第に複雑化させることに文句を言われるのか、面白がって取り組んでもらえるかは、お父さん・お母さんの力量次第なので僕は関知しない。ただ、自分でやってみると、普段休憩している脳細胞が働いているな、と実感することは間違いなさそうだ。

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