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ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

渋滞で1日潰した話

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連休に家族で山中湖に旅行をした。富士サファリパークの無料チケットが3枚あり、その有効期限も迫っていたので、もったいないから富士山近辺に出かけようと思った次第である。あえてサファリパークから小一時間も離れた山中湖近辺に泊まる必要もなかったのだが、鯉に絶対に餌をやるんだという娘の主張というか悲願(?)に押されて、まあいいかと湖のほとりのペンションを予約した。「サファリパーク = 山中湖近辺の宿泊」という過去の経験を思い出した動物好きの娘にとっては、さらに「= 鯉の餌やり」という等式が成立しているのである。

連休中のドライブ旅行となると、いかにして渋滞に捕まらないように移動するかが大きな課題となる。今回の首都圏脱出は予め用心していたこともあり、予想外に順調だった。そもそも渋滞なんてのは、ある限られた時間帯に、皆が同じ経路で首都圏から脱出するか帰ってゆくから発生するのであって、田舎に来てしまえば関係ないとタカをくくっていたのである。だから普通に朝食を終えてペンションを出たのは、朝8時50分頃である。順調に行けば40分程度、まあ連休中だから多少混雑していたとしても、1時間半程度もあれば十分だろう。

初めは順調だったのだが、富士山麓を横断する道路に出た途端に、微動だにしない渋滞の最後尾につくはめになったのが、9時30分より少し前である。目的地まで10Km以上あるにも関わらず、前方で何があったのか、5分くらい全く前進できない。やっと動いたと思っても、せいぜい車数台分しか進まない。山沿いのうねった道の視界はあまりよろしくないのであるが、時折数百メートル先まで見えることがあると、車の列が途切れている様子がない。外出するには絶好の日和で、まだ雪を被っている富士山も頂上までくっきりと目に入る。波をうっている緑の絨毯に、身動きしない黒、白、赤など光を反射する色とりどりの点々がはるかに続いている。こんなに動きがないのは事故か何かあったに違いないと、ラジオの交通情報に耳を傾けるがそれらしい情報は一切ない。幹線道路でなければニュースにもならないのだろう。まさかねと思いながら、サファリパーク情報をインターネットで調べると、入園ゲートが空くのは朝5時30分だったのだそうだ。まだ寝ていた時間じゃないか。

開園時刻が早いということは、すなわちそれだけ混雑するということだ。これは事故渋滞ではなくて、10Km以上も続くサファリパークの入場待ち行列だったのだ。富士山麓を横断する道だけでなく、東名高速から上がってくる車も先の方で合流してくるはずだ。しかも後で聞くところによれば、朝8時過ぎには入場制限までやっていたらしい。これでは進むはずはない。

途中のコンビニで買ったおにぎり(妻が買いに出て戻って来ても10メートルと進んでいなかった)をかじりながら運転し続け、入園ゲートをくぐったのが午後2時40分頃であった。そしてペンションの夕食時間に間に合わせるべくサファリパークを出たのが5時前だから、大変に損した連休の一日であった。もうこりごりなのだが、娘はまた行きたいのだそうだ。

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