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ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

DSがやって来た

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元祖と言うのが正しいのかどうかわからないが、Liteでない任天堂DSが我が家にやって来た。親戚で使っていた中古を譲り受けたのである。ゲーム機は買わない・使わせない教育方針であったが、昨今は教育ソフトも充実しているので試してみたくなったところへ、不要だから引き取らないかと申し出があった。ついでに引き取ったゲームソフトは家では一切使わせないことを宣言してさっさと奥にしまい込み、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」と子供向けに「正しい漢字かきとりくん」を購入した。

「正しい漢字かきとりくん」は、小学校で習う教育漢字1006文字を習得することを目標とする。実際に専用ペンでゲーム機パネル上に漢字を書かなければならないのであるが、これのチェックが実に厳しい。そして一文字書く都度100点満点で採点される。小学生向けの漢字だからと言って、侮ってはいけない。文字全体のバランスだけでなく、トメやハネ、さらには書き順まで正確を期する必要がある。PCのかな漢字変換機能のお陰で実際に文字を書く機会がめっきりと減ったために、いかに自分の文字の書き方がいい加減になっているのかを思い知った。示された手本を見ながら書いてもまず100点は取れない。見た目は正しいはずなのに、何故か不合格になったりするし、合格の基準がよくわからない。娘にやらせてみると、僕よりも文字のバランスのとり方が悪いような気がするのだけれども、得点ははるかによい。僕の方が知っている漢字は多いはずなのだがやはり現役は強い。

そもそも学習をするとはどういうことだったのか。目と耳と頭を働かせるだけで、知識を蓄えて考えられるようになったわけではなかったはずだ。見たまま、聞いたままを、実際に手を動かして忠実に再現する練習を繰り返すことが、その出発点であった。漢字も同じ字を何度も繰り返し書かされた。面倒なことが嫌いだった僕は、漢字の一画目を5回繰り返し、次に二画目を5回繰り返し、という具合に、同じ漢字を五回ずつ書きなさいという宿題を効率よく(?)こなしていたことを思い出す。PCは便利さと引き換えに手を動かして学習する機会を奪ってしまったのだろう。

こと漢字の書き取りに関する限り、紙と鉛筆だけでは学習を終えた結果だけが形に残るが、ゲーム機を使えばその時間的経過が記録され評価できるので、効果も高そうである。そこに目をつけて市場を開拓した任天堂はさすがだなと今更ながらに思う。

ただ注文をつけるとすれば、文字認識率をもう少し高めて欲しい。「脳を鍛える大人のDSトレーニング」では計算問題が次々に出題されるのであるが、僕の字は元々踊っているように見えるので、特に急いで書くと誤答扱いになってしまうことが多い。「2」と書いたはずなのに、「3」や「8」と判断されることが何度かあった。2桁の数字がちょっとでも重なってしまうと判別不能に陥ったりする。もしかしてDS Liteでは解決しているのかな。だったらやはり買おうかな。

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