Yahooドームに見るITでの高付加価値化

先日、福岡にてソフトバンクホークスのホーム球場「ヤフードーム」に行ってきました。ヤフードームは今年度一部リニューアルしました。たとえば人工芝を深めにしたり、ホームランが最も出にくいと言われている壁をグリーンに塗って選手の心理的プレッシャーを取り除いたり．．。

そして１塁側の最上階には「シスコゾーン」がオープンしました。（写真）

この座席はフィールドからは最も遠い場所にあり、元々個室だったのですが、収益面では課題があったようです。そこで思い切ってリニューアルしました。特徴は以下です。

・ペアシート
・リッチな座り心地
・ITによる情報提供
・ビュッフェスタイルの食事提供

これらにより、ペアシートで１試合１５０００円、年間シートは１００万円ですがこちらは売り切れています。ITの活用によって収益性が一気に上がり、またYahooやソフトバンクの最新ITを活用した変革のイメージアップにも一役買っているようです。

さて、このIT活用で何が出来るのでしょうか？大まかには次の機能があります。

１　マルチアングルカメラ
２　イブニングプレイバック（終わった回毎のトピック映像）
３　選手名鑑と成績（相手チームも！）
４　他球場の試合状況
５　MIP投票
　　（結果はこちらに告知）
６　スポンサー広告
７　スコアボード
８　無線LAN設定ヘルプ（PCやゲーム機が無料でLAN接続）

またゾーンにはデジタルサイネッジが設置されており、スポンサー広告やゾーンの案内、試合のマルチアングル映像放映などがなされています。

この日は楽天（同じIT活用企業がオーナーですね）との試合。平日にもかかわらずこのエリアはほぼ満席でした。（他のシートは６割ほど）

このシートがオープン戦前にプレス公開され、地域テレビ局のニュースで流れたのですが、すでに当日それぞれのニュースをまとめ上げて（違うチャンネルですよ！）映像をYouTubeにアップされた強者がいます。

IT活用で需要の掘り起こしをして、野球観戦のみならず、球場にエンターテイメント性を持ち込むこの戦略は、収益面と顧客満足度向上といてう点で成功したと言えそうです。

（料理など他の写真はこちらに上げました）