WWDCで一挙にスマートホームを立ち上げるアップル戦略、アップルストアの家電店展開、IWatchなどウエアラブルやアップルテレビは単にその一環、サムスンとの新しい戦線などなど
モノのインターネット時代の到来によりアップルが大きく変化しようとしています。その一つがサイバーフィジカルと呼ばれるアップルストアのファッション家電店展開です。元バーバリーCEOのアンジェラ・アーレンツさんをアップルストア=小売店事業のトップに迎え、本格的なファッション家電店に変身します。最早、アップル製品だけのお店ではありません。まるでヤマダ電機です。
その中核が6月2日のWWDCで発表されると予想されているスマートホームプログラムです。(英国FTのスクープ記事が元です)
■ ウエアラブル単独、アップルテレビ脱玩具版単独展開は儲からない
アップルテレビ脱玩具版もアイウオッチ単独発表も例え成功してもアイパッドやアイフォンのような稼ぎは期待できないと予想されています。従がってこれらの役目はスマートホームのデモ製品と言うことなのかもしれません。
■ エコシステムの構築、集合知の利用をスマート機器に拡大
アップルはアップルストアをヤマダ電機もビックリのファッション家電店に変身させます。具体的にはアイフォンやアイパッドから操作可能なアップル保証付き(皇室御用達に近い高級イメージ)の多彩なスマート家電を店先に並べたり、ネットのアップストアで販売します。アップルはライセンス料と販売手数料をとります。既にフィリップスのLED電球やサーモスタットのネストなどが販売されていますが、脱玩具版のアップルテレビやアイウオッチの横には多彩なアップル御用達商品が並ぶでしょう。モノのインターネット時代の家電は電力ネットワークだけでは無く、須らくインターネットにも繋がります。(これが最大の特長)場合によってはインターネットに繋がるソックスやヒートテックなども売られるのかもしれません。お店のファッション性が豊かになりますね。
そのお店のファッション化の責任者が元バーバリーCEOのアンジェラ・アーレンツさんです。
またこれは現CEOのテイム・クックさん(スアプライチェーン構築が得意)の最も得意とする領域です。しかしコントロール4やSmartThings, Revolveなどのスマートホームのベンチャー企業には大きな打撃となるでしょう。
■ グーグルやサムスンにはびっくりの脅威
もっとも脅威に感じているのは韓国サムスンやLGなどの家電メーカーかもしれません。ソニーなど日本勢はどうするのでしょうか?
アップルは集合知=百万本の外部アプリでブラックベリーに勝ちました。同じ戦略を対サムスン戦に持ち込みます。
■ エコシステムを作って集合知でサムスンに勝つ戦略
スマートテレビで議論されているようにアイフォンから操作できるドアの鍵や冷蔵庫、調理器などは様々なスタートアップ企業や大手企業が新プログラムに乗り込んで来ます。スマート機器の開発には約百万本に達するアプリ開発と同じで外部の集合知が利用されます。その結果、パナソニックやソニー、サムスンなどが単独で発表しているスマート家電機器よりも恐らく安くて操作性の良い、現実的な商品がアップルストアの店頭やITsunesストアに並びます。ことによるとGEなどがクアーキーと共に開発中の家電製品も売られるでしょう。
またグーグルはアップルを真似ればサムスンとの摩擦が強まります。でもキット真似るでしょう。広告と機器販売とサービス販売に出ない訳には行きません。
サムスンの開発者会議も一種のエコシステムですが、サムスンの様々な家電製品の利用、様々なOSプラットフォームの利用が前提になります。スタートアップ企業やスマート機器に出たいと思っている中小家電メーカーには複雑で時間がかかり。儲かりません。
グーグルやサムスンとのパテントでの戦いを終わらせていよいよ家電に攻め込む準備が出来たようです。
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アンゼラさん、頼んまっせ!! ヤマダ電機に対抗するファッション性豊かなお店を・・・・狙いはスマートホームでっせ!!
<出所:ワイアード>
並べられるスマート機器にはアイフォン御用達の菊の紋章が光る・・・
<出所:ギガオム>
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