スマート革命と失われた魔法、Webアプリはお釈迦?「二度とクールに戻らない」と認めたフェースブックの魔法喪失戦略の凄み!!
上場後、史上最高の好決算を叩きだしたばかりのフェースブックのCEOマーク・ザッカーバーグさんは、テッククランチの創造的破壊会議などで「最早、フェースブックはクールでは無いし、二度とクールに戻ることは無いだろう」と暗に若者離れを認め、サービス自体の恐竜化は避けられないと仄めかし、世界中を驚かせました。それも株価が過去最高の45ドルを越えた直後の出来事です。
また4月に買収したばかりのスマートデバイス用アプリの開発プラットフォームの「パース開発者会議(Parse Developer Conference)」を実施し、「ソーシャルメディアアプリを自由に作って欲しい」「フェースブックはログインや参加者プール、決済」などで色々とそれも全面バックアップすると言った趣旨の発言をしています。遂にWebアプリ開発者会議F8の時代は終焉したようです。(これまで延々と開発されてきた9百万本のフェースブック上のWebアプリアプリはお釈迦になるのでしょうか?)
若者を引き付ける魔法の力=クールさを失ったフェースブックは、スナップチャチャットやホワッツアップのような新たな魔法使い達をバックアップする道を選びました。確かにログインなどでフェースブックを通せばフェースブックには広告ビジネスのチャンスなどが生まれて来ます。
昔平安時代が華やかだったころ摂関家の長である藤原道長は「この世をばわがよとぞ思う望月の欠けたることのなしを思えば」と読み、我が世の春を謳歌しました。しかし「望月は翌日には必ず欠け」ます。フェースブック経営者としてのマークさんが凄い処は、我が世の春を謳歌する2013年4月―6月の好決算(モバイル広告41%)と史上最高の株価を記録した直後に「フェースブックの望月は欠ける」=「クールでは無く元に戻らない恐竜化が始まっている」と認めた点です。例えて言えば藤原の道長が武士の世の到来を予感し「台頭する源氏と平家の為にプラットフォームとしての荘園を解放し、自由に使ってくれ」と言っているようなものです。
パソコン時代のSNSがスマート革命により恐竜化に晒されているのはミクシィも同じです。こちらは上場来、初の赤字が確実になった時点で社長交代を実施しました。これが普通の会社のお作法です。
自らは魔法を失い、若い魔法使いを育てると宣言したフェースブックの名魔法使いマークさんの経営手腕に注目です。
<出所:テッククランチ>
新しい開発社者会議での挨拶
<出所:READWRITEWEB>
もう若者に受けるサービス=クールじゃない!!