スマート革命が求める経営者像、オーラに欠ける魔法学校の落第生テイム・クック、アップル最高経営責任者
アップルが苦労して開発した64ビットのiPhone5Sや発展途上国向けのiPhone5Cは投資家層の受けが悪く、株価も6%下がっています。そしてStandard & Poor’s 500 Index.中で最悪のパフォーマンスとまで酷評されています。
その理由はアップルの潜在的な能力ではなく、CEOのテイム・クックさんにあります、クックCEOは非常に能力が高く、また経営手腕も抜群の方ですが、如何せんスマート革命が求める経営者像の必須事項である「オーラに欠ける魔法学校の落第生」と言う共通の見方が定着しています。
2013年6月のWWDC「アップルによりカリフォルニアでデザインされた製品とサービス」と言うクック哲学の発表は見事でした。しかし9月のイベントではクックさんがシルクハットをかぶって舞台に登場しても「ウサギ」が出て来ませんでした。そこにはIWatchもITVもチャイナモバイルもありません。
「なんだなんだ、クック哲学と言う魔法の呪文はどこに消えたんだ?」と大騒ぎになりました。
現在、シリコンバレーで進行している第四のITC革命の下では、ITC企業の経営者は、ハリーポッターの「魔法学校の優等生」であることが必須条件として求められます。丁度、毎日暖炉の火を起こし継母と姉達の下で「灰かぶり姫」と呼ばれたシンデレラがドレスと馬車とガラスの靴でお城の舞踏会に招かれてプリンスとダンスを踊ったような魔法を消費者=生活者に提示する必要があります。昔のステイーブ・ジョブズさんのプレゼンやグーグルのセルゲー・ブリンさんのグーグルグラスを着てスカイダイビングする姿には「時空の歪み」を作り出す「魔法」がありました。毎日毎日会社でコピーばかり取らされている派遣の女性社員に対してスマフォは「魔法」で小さな夢を与える義務があります。
恐らく魔法学校のタンブルドア校長ならばクックさんに落第点を付けると思われます。
日本の地デジ実施の際も総務省の打ち出し方は、帯域の効率利用の為の国策であり、テレビのデジタル化による「魔法」を全く語りませんでした。その結果、生活者はお国の為に「デジタルテレビと言う税金」を支払ったと思っており、その後は一斉にテレビの購入を辞めて国内の家電メーカーは壊滅的な被害をこうむりました。一方米国のオバマ大統領は地デジ実施直前の就任式をインターネット中継し、テレビのデジタル化のもたらす魔法の未来を提示しました。これが日米の差となって尾を引いています。
振り返ればNTTドコモが春に打ち出した「ツートップ」も一種の魔法であり、その結果、ソニーのスマートフォンが売れ、NECとパナソニックがスマフォから去りました。
スマート革命時代のICT経営者には「魔法使い」の要素が求められますと言う物語でした。
★★How Tim Cook can save himself (and Apple)
★★Apple Drops as IPhone Models Reflect Shift From Pioneer
魔法学校の落第生、テイム・クックさん
<出所:フォーチュン>
クックさんを落第させると噂の魔法学校校長、タンブルドアさん
<出所:ハリーポッター>