スマート革命とマイクロソフトの宿命、ノキア買収の次はブラックベリー買収か!!?
<序文>
マイクロソフトが遂にノキアの携帯電話部門を約7千億円(72億ドル)で買収したと発表されています。この後株主総会の承認や独占禁止法など当局の審査を経ますので実現は2014年春頃になる見通しです。
マイクロソフトにとってみれば、アップルと同じビジネスモデルの「ハードウエア&サービスカンパニー」にまた一歩近づきました。「デバイス&サービスカンパニー」はマイクロソフトの戦略です。
一方ノキアにしてみればスマートフォン市場シェアが3%程度しかないスマートフォンでは勝てない事がはっきりしている為、早く事業を売り払いたかったと言う事情もあったようです。(発展途上国を中心とした古いフィーチャーフォンを含めれば市場シェアは一定(14%)確保されています。その間に高く売りたかったのでしょう。)
両社の話し合いはノキアがWindowsPhoneを選択した2年ほど前から進んでいました。マイクロソフトから見れば「従来のパートナー戦略」は大きな時間の無駄であり、直接、WindowsPhoneをコントロールしたかったようです。またマイクロソフト出身のステファン・エロップ氏が引退を表明しているバルマー氏の後任CEOになる可能性も指摘されています。
しかしノキアの買収だけではスマート革命時代におけるマイクロソフトの成功は全く不明です。そこで売りに出されているブラックベリーも同時に買えば、市場シェア面で恰好が付き、成長の道を歩めるかもしれないと言う見方が出ています。
Global mobile phone sales (second quarter 2013) |
||
---|---|---|
Manufacturer | Units sold (million) | Market share |
Source: Gartner |
||
Samsung |
107.5 |
24.7% |
Nokia |
60.9 |
14% |
Apple |
31.9 |
7.3% |
LG |
17 |
3.9% |
ZTE |
15.2 |
3.5% |
Others |
202.3 |
46.5% |
<出所:BBC>
★★BlackBerry shares rise as Microsoft-Nokia move sparks hope for deal
★★ Microsoft to Buy Nokia's Smartphone and Services Unit for $7.2 Billion
★★For BlackBerry, Bad News in the Microsoft-Nokia Marriage
ノキアのエロップCEOとマイクロソフトのバルマーCEO
<出所:デイリーファイナンス>
注目が集まるブラックベリー
<出所:ニューヨークタイムス紙>
<ブラックベリーには良いニュースか悪いニュースか?>
マイクロソフトによるノキア買収でカナダのブラックベリーの買い手はほぼいなくなったと言う見方と逆にこれでブラックベリーは携帯事業部門が高く売れると言う二つの見方に別れています。株式市場では後者の期待が勝ち、ノキア買収の発表後、ブラックベリーの株式は上がりました。
またマイクロソフトのノキア買収は規模の面で不十分と言う見方があり、間髪をおかずブラックベリーも買収するのではないかと言う予測もあります。
さてどうなるでしょうか?