スマート革命と買収、スプリント買収に関して米国政府とセキュリテイ問題で合意に達したソフトバンクはデイッシュの攻勢をかわせるか?
<序文>
ソフトバンクと衛星テレビ2位のデイッシュネットワークによる米国通信キャリア、スプリントの買収に関しては、スプリント・ネクステルやソフトバンクが中国製品を使うことに対する米国国家安全保障上の問題がデイッシュネットワークから提起されていました。チャーリー・アーゲン会長は「米国にとっての大きな脅威となり、非常に危険だから経営は米国人の手に委ねるべきだ!!」と言う多少国家主義的な主張を繰り返し、広告キャンペーンを打って来ました。その結果、共和党の有力者であるマケイン上院議員などが衛星テレビのデイッシュネットワークを応援する結果を招いていました。
しかしソフトバンクとスプリントは米国政府(投資委員会)とセキュリテイ問題で合意に達しました。これでひとまず安全保障課題はクリアーされたようです。但し連邦通信委員会(FCC)の審査がまだ残っていますが、こちらは大丈夫でしょう。
ただしソフトバンクとデイッシュネットワークのどちらの提案が優れているかは、未だ結論が出ておらず、最終的には株主総会に委ねられます。
★★ SoftBank-Sprint Deal Clears Security Hurdle
★★ Sprint-SoftBank merger cleared by US Committee on Foreign Investment (update)
★★UPDATE1: ソフトバンク の米スプリント 買収案、米当局が安全保障対策を承認
★★UPDATE 4-スプリント とソフトバンク 、買収に伴う安全保障面の対策で米当局と合意
まずは一安心の孫さん
<出所:バージ>
<クリアーワイアーの中国調達製品もリプレース?>
合意の結果、スプリントは2016年までにソフトバンクが経営権を握った場合、4人の安全保障委員会を立ち上げ、その内一人は米国政府の任命する人物を受け入れる。また米国政府はスプリントの調達に拒否権を発動できるというものです。また子会社のクリアーワイアー(WiMaxのサービス企業)がファーウエーなどから調達した10億ドルの中国製機器も2,016年までに置き換えます。
良く読むと結構、お金のかかる合意内容です。ソフトバンクは早晩、出資金の増額を迫られる可能性は無いのでしょうか?
<提案評価委員会や株主総会はどう動くか?>
さて安全保障上の課題がクリアーされた事でソフトバンクにとって大きなハードルが一つ消えました。しかしスプリントの役員会が設置したデイッシュネットワークの提案評価委員会の結論が未だ出ておらず、また最終的には結論は株主総会の手に委ねられます。
一体、どうなるのでしょうか?