スマート革命とスマートテレビその4、アマゾンの仮称キンドルTVは登場するのか!!?
<序文>
楽天の国内売り上げの3割弱がスマートフォンやタブレットと日経新聞で報じられる中、米国はアマゾンが独自のスマートデバイスに注力していると報じられています。注目すべきはアマゾンが仮称キンドルテレビと呼ばれているセットトップボックスの開発に注力中とビジネスウイーク誌が伝えている点です。
ビジネスウイーク誌の報道は相当詳しいので間違いなく何らかの具体的な動きがあると思われます。無論、アマゾンは未だノーコメントです。
ブラウザーによるオープンなパソコン時代と異なり、スマートデバイス時代にはアプリによる閉鎖的なスマート機器からの顧客囲い込み型のビジネスモデルが主体と言われる中、アマゾンのキンドルテレビの狙いは何でしょうか?
★★ Here Comes Amazon's Kindle TV Set-Top Box
★★Amazon "Kindle TV" coming this fall?
★★ アマゾン、インターネットビデオ用のセットトップボックスを発売へ--米報道
★★Amazon、「Kindle TV」を準備中?年内の発売に向けて端末を開発中と米メディアが報じる
既に独自番組の制作を始めているアマゾンスタジオ!!
<出所:アマゾン>
<相当詳しい自信の記事>
アマゾンは電子書籍リーダー、タブレットを既に販売しています。更にスマートフォンも開発中との報道も出る中、今回はスマートテレビの開発報道です。有名な経済誌であるビジネスウイーク誌の記事は担当部署名、リーダー名や参加している有力社員の経歴を述べるなど相当真実味があり、同誌は記事に自信を持っていると述べています。記事によればセットトップ型の仮称キンドルTVは、2013年秋頃に出ます。米カリフォルニア州クパチーノに「Lab126」と呼ぶ研究・設計部門が担当であり、元アップルのMalachy Moynihan氏などが参加しています。
キンドルTVはアマゾンのVideo on Demand storeからの映画やテレビショーのマイクロ取引(レンタルまたは販売)や主にアマゾン会員用にサービスされているアマゾンInstant Video service(Huluやネットフリックス類似サービス)のアマゾン独自の視聴機器(TV用のプライベートブランドともいうべきセットトップ・ボックス)になります。アマゾンには一時セットトップボックスのロクの買収話がありましたが、上手くいかず自社開発に切り替えたようです。(ロクは玩具と称される現行のアップルテレビのライバル商品です)
<アマゾンンも顧客囲い込みの為の連合艦隊を整えるのか>
ではアマゾンは何故キンドルTVを発売すると見られているのでしょうか?その理由は広告がオープンなパソコンよりも単価が売り上げが低いと言われるスマートデバイス上では、広告が駄目だとなれば各企業はECで稼ぐしか方法が無く、その為マイクロ取引やEC店舗による顧客の囲い込みが進むと見られている点です。その為にアマゾンや楽天は独自のスマートデバイスをプライベートブランド機器として出してきました。それにキンドルテレビが加わります。量販店のヤマダ電機がプライベートブランドのテレビを出し、それに通販のアプリも搭載しているイメージですね。
(このアマゾンの動きは独自のプライベートブランド機器を出し始めたグーグル、マイクロソフトなどの動きと軌を一にしています。あのフェースブックフォンは兎も角、エバーノートまで独自の機器を出すと言っている時代です)
スマートデバイスによる顧客囲い込みには、一連の機器の連合艦隊による対応が最も効果的です。独自のスマートテレビがあればアマゾンから買った動画を半分キンドルで見て続きをキンドルテレビで見ると言うことが可能となります。これはキンドルファイアーによる顧客の囲い込み効果を高めることになります。このあたりの対応はアップルやサムスン電子が得意です。一種のM2Mの対応の消費者インターネット版と考えられます。
<2013年秋から始まる激しい戦い>
スマートテレビは韓国のサムスン電子などが先行していますが、未だ完成度の高い操作性やサービス対応は実現出来ていません。その為、販売されたスマートテレビの6割程度しか使われていません。
これはIPhone登場前の通信業界の状況やiPod登場前の音楽端末業界の状況と酷似しています。
そこで真打ち登場として2013年の秋にマイクロソフトのXboxTV、アップルのアップルテレビ本格版が出ると言われています。アマゾンのキンドルTVもその仲間入りをしそうです。面白くなってきました。ワクワクします。
日本の楽天さんもコボTVを検討するのでしょうか?