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プレミアムおむつ、という発想

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昨今は二極化の時代などと呼ばれ、様々なものに「お買い得品」と「高級品」が登場していますが、今朝の日経MJを見ていてこんなプレミアム商品が登場していることを知りました:

厳選素材を使用したワンランク上の紙おむつ。GOO.N(グ~ン)プレミアム 天使の産着 (エリエール)

プレミアムな紙おむつ、その名も「天使の産着」という商品です。MJの紹介によると、「素材には通気性の良いシートを採用し、紙おむつ着用時の蒸れを防げるように改良。お尻がかぶれやすい赤ちゃんのために、皮膚を健全な状態に維持することが期待できる天然のビタミンEを従来の2倍配合した」とのこと。ただサイズは新生児用とSサイズのみで、生まれて間もない赤ちゃんをターゲットに絞った高級紙おむつです。

当然その分価格も高めとなっており、例えばアマゾンを確認してみると、「グーンプレミアム 天使の産着 S 72枚」がなんと2,604円(税込)!これは従来より5割も高い価格設定なのだそうですが、それにもかかわらず、発売から1ヶ月で目標を2割上回ったとのこと。うーん、我が家ではアンパンマンがプリントされた紙おむつ(キャラクター使用料だけお値段も高め)を買うのにすら躊躇していたというのに……

なぜ5割り増しの価格なのに売れているのか、察しが付いている方もいらっしゃると思いますが、人気の一因は「贈答需要」にありそうです。実はこの「天使の産着」、店頭でも贈答用の箱を用意するなど、徹底的に高級感を演出しているとのこと。確かに紙おむつって予想以上に早く無くなるもので、あり過ぎて困るということがありません。しかも最近は「6ポケット」などと言われ、おじいちゃん・おばあちゃんが孫のために積極的にお金を使う傾向があるというのはご存知の通り。確かに告白すると、我が家でも「アンパンマンおむつ」を買ってくれたのは祖父母でしたし、「大切な孫のために買ってやろう!」という方々が大勢いてもおかしくない気がします。

経営の授業を受けていた時、「どうやって儲けるのか?」という質問と同じぐらい頻繁に聞かれたのが「誰からお金を取るのか?」という質問でした。最近の子供向け市場の動きを見ていると、「誰」という視点の重要性を思い知らされます。この「高級紙おむつ」という発想に刺激されるのは、他の紙おむつメーカーに限らないかもしれませんね。

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