投資としての本
今週の【黄金の金曜日】は「投資」がお題。株も投資信託もやっていない僕ですが、1つエントリを。
月並みですが、僕の投資はやはり「本を買うこと」。アマゾンのレコメンデーションであれ、信頼している方からのオススメであれ。もしくは先日のエントリのような「偶然の出会い」であれ、興味を引かれた本があったら、とりあえず手に入れることにしています。図書館で本を借りることも多いのですが、不思議なもので、自分で買ったのではない本は「積読」になってしまう傾向があります(お金を払った本はもとを取らなきゃ、というイヤラシイ根性の裏返しかもしれません)。なので、これはと思った本は買っておくようにしています。
ただしこの場合、会社の業務などにすぐ使う知識を得るための本を買うことは含みません。それはあくまでも短期的な目的のための行動であり、「投資」という概念とはちょっと異なります。いま担当している仕事に直接的に役立つかどうかを気にせず、直感的に面白いと感じた本を買うのが「投資としての書籍購入」です。こうして買った本は結果として大いに役立つ場合もあれば、何の役にも立たずに本棚に収まっているだけという場合もあるので、まさに投資と言うべきでしょう。
投資だと思って本を買うことの利点の1つは、全く新しいアイデアと出会えるチャンスがあるという点です。「これは仕事ですぐに使えるかな」と考えて選んでいると、どうしても似通った本が揃いがちです。その中で新しい発想を見つけられる可能性ももちろんあるのですが、『メディチ・インパクト』でも主張されているように、画期的なイノベーションを生むためには全く異なる分野の知識を応用することが役に立つと思います。その意味では、普通の投資と違い、深く考えずに行動することが「投資としての本」を選ぶコツかもしれません。
最近は『学校をつくろう!』という本を読んだのですが、そこでオープンスクールという発想があることを知りました。これは教室の壁を取り払い、教室と外部の空間を一体として設計すること(あくまでも僕の理解なので、正式な定義は他にあるはず)なのですが、「教室は閉じた空間で授業に集中できるものであるべき」という発想を覆す面白いものだと感じています。こうして得られた「閉じている空間を開放する」というアイデア、直接的に仕事に役立つわけではないのですが。投資として考えればプラスのリターン、と言ってよいかなと思います。