南イタリア旅行記5: Mt. Etnaのきつねは過保護?
ホテルから見えるMt. Etna。標高3,329mの活火山だ。普通の車で行けるのは、1,900mの地点まで。そこまで、タクシーで行くことにした。
タオルミナの街でタクシーを頼み、午後1時ちょっと前に出発。高速道路に乗り、Giarreという街で降りた後、海を背に、山を前に上っていく。タクシーの運転手さんは寡黙な人で、ところどころあるビスタポイントも無視し、ひたすら山のふもとを目指して道を走る。
ふもとの町を後にし、自然いっぱいの道をいく。突然車が止まる。どうしたのかと思ったら、運転手さん曰く、"Fox!"
見ると、とても肉付きのよさそうな狐が2匹、私たちを怖がりもせずにこちらを見ている。私が慌ててカメラを出沿うとしている間に、運転手さんは車を降り、トランクから何かを取り出した。まさか狐を捕まえるんじゃないでしょうね...
取り出したのはクラッカーだった。小口に切り、狐に分けてあげている。その間に私はパチリ、パチリ。
さらに上っていくと、大きな駐車場に着いた。タクシーで行けるのはここまで。車を降りて左手に進むと、そこには大きなクレーターが。 1971年の噴火でできたものらしい。狐のおかげか、運転手さんの口もだんだん軽くなった。「赤っぽい溶岩は、鉄分を多く含んでいるからですよ。」とか。家族の話や、趣味のバイクの話をしてくれた。イタリア語の部分はもちろん意味がわかっていなかったのだけれど。休憩所ではコーヒーをおごってくれたりして。
きれいな景色を見られたのも収穫だったが、強面のタクシーの運転手さんの意外な側面も見られたことも、大きな収穫だった。
この運転手さんに、翌日ホテルを去ってタオルミーナの駅に行く際にもお世話になった。わざわざ眺めのよい道を通ってくれて。最後はしっかり握手をして別れた。ジョバンニさん、ありがとう。
ちょっとふっくらしている狐。
旦那とジョバンニさんのツーショット。