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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

立ち上げから4ヶ月弱でユーザー100万人突破!FBをしのぐ成長率を遂げたのは...

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MOOC。Massive, Open Online Coursesの略。受講者制限はなし。無料でオープンに受講できる大学のオンライン講義をさす。

中でも、今年4月にスタンフォード大学の教授二人が立ち上げたCourseraは、8月初旬には受講者が100万人を突破し、その成長スピードはFacebookを凌ぐ勢いだとか。NPRのラジオ番組が収録された11月には190万人を超え、今日時点ではすでに212万人を越えている。

Courseraでは、現在スタンフォード大学やコロンビア大学、デューク大学、プリンストン大学といった有名大学はじめ33の大学が211のコースを提供している。アジアからは唯一、The Hong Kong University of Science and Technologyが入っている。

世界のトップクラスの教授の講義が、地球のどこからでも、それもただで受けられる。中には受講者が9万人近い講義もあるという。実際に受講したTimesのレポーターの話では、教授だけでなくウルグアイやパキスタンから受講している人たちともオンラインでやり取りしたという。

単位もちゃんと取れるが、さすがに卒業証書まではもらえないらしい。でも、たとえば希望の大学の単位をあらかじめオンラインで取得しておけば、実際その大学に出願しても、合否判断には多分有利に働くだろう。うまくいけば奨学金ももらえるかもしれない。

こちらのThe Chronicle誌の記事で受講者を国別で見ると、1位の米国に次いで2位はブラジル、3位インド、4位中国となっている。コロンビア、ウクライナ、タイといった国も上位にランキングされている。

これって、有線の電話網がない国が一躍携帯電話先進国になったのとよく似ている。自国で大学以上の高等教育機関というインフラが整備されていなくても、インターネットを通じて世界最高の大学教育が受けられる、ということ。違うのは、大学間の競争に国境がないこと。国別の大学ランキングなんて、いずれは無意味になる。

Courseraのパートナー大学として日本の大学が加わるのはいつなのだろう?どの大学が一番先だろう?早く出てきてください。

MOOCでは現在Courseraが最大手だが、他にもedXUdacityなどもある。どうぞご参考までに。

211もあるコースの中で、私が一番興味を持ったのは、Berklee College of Music のIntroduction to Improvisation。講師は、何とGary Burtonではないですか!こんな人の講義をただで受けられるのですよ。コースの紹介ビデオはこちら。Chick CoreaとPat Methenyも出ています。これ、受けようかな...


YouTube: Gary Burton: Jazz Improvisation

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