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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

ハイテク企業エグゼクティブの子女が通うローテクな学校

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シリコンバレーの真ん中、ロス・アルトスにある学校Woldorf Schoolは、教室にパソコンが一台もないし、中学2年生になるまで、自宅でのパソコンの利用も許さない。

生徒の手にはノートと鉛筆、そして紙の本が。そしてその同じ手は、頻繁に手編み棒も持つらしい。

ニューヨークタイムスの記事によると、eBayのCTOの他、Google, Apple, Yahoo そしてHPなどシリコンバレーを代表するハイテク企業の社員の多くが、100年以上の歴史を持つこの私学の教育方針に共感し、自分の子供たちを通わせているらしい。

「テクノロジーに触れるのにも時がある。」とは、ある父兄の意見。子供の創造性や思考、行動、対人関係、そして集中力の育成をパソコンは阻害するという考えが、Woldorf Schoolの教育方針にはあるようだ。実際に手を使い、体を動かすことに、より重点を置いている。

Woldorf Schoolのカリキュラム表では、たしかに普通の学校にはない「科目」が目に留まる。ガーデニングや、ムーブメント、ハンドワークとか。ガーデニングでは、植物の種を蒔き育てるだけでなく、糸を紡いで織物を織るところまでやるらしい。

パソコンを駆使した教育とパソコン無しの教育。そのどちらに軍配があがるのかは、何を指標にするかによっても変ってくるだろう。とにかく、こんな学校があってもいいじゃない、ですか。

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