京都は日本ではない?! 「京都の精神」
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梅棹忠夫著の「京都の精神」(角川ソフィア文庫)。
出てくる言葉が過激といえば過激だ。
- 日本はほろんでも京都はある。(p.88)
- 京都中華思想は歴然とございます。(p.61)
- 「京滋文化」とはなにごとぞ。...京都と滋賀をならべるのがおかしい(p.66)
京都で生まれ育った著者の、独断と偏見に満ちた本?かと思うと、決してそうではない。京都について、ひいては日本について、改めて見直し考えさせてくれる。
- 封建制度が日本の特徴なら、京都は封建制度が届かなかった唯一の都市。
- 西陣にしても、焼きものにしても、きわめて情報性の高い産業。京都はうまれながらの情報都市。
西欧的文明、あるいは近代的装置系というものをじゅうぶん導入した日本が、そのなかでひじょうに異質なものを発展させ、現在もっているということ、このことがやはりもっとも注目すべきことであろうかとおもうのです。その異質化のエッセンスはどこにあるかというと、これは、けっきょくは日本のなかでは京都にもとめざるをえない。(p.150)
今度京都を訪れる時は、神社仏閣より、西陣会館にでも寄ってみようか。
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