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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

男子学生が一般職を希望する時代

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一昨日、”女性というだけで総合職の就職の門が閉ざされていたことは、本当に納得がいかなかった”と、古き私の就職体験のことに少し触れた。

今日は、週刊ダイヤモンドの記事「安定志向の男子学生が急増!?総合商社が苦慮する一般職志望のオトコたち」を見つけた。

この記事を読んで初めて知ったのだが、

...ここでネックになったのが、2007年に施行された改正・男女雇用機会均等法である。従来の女性に対する差別を禁止する法律から、男女双方に対する差別を禁止する法律に変わったことで、女子学生に絞った一般職の採用はできなくなり、形式上は男子学生にも一般職への門戸が開かれた。

とのこと。

2007年の改正・男女雇用機会均等法、大いに結構。男子学生への一般職への門戸開放、なぜ形式上でとどまるべきなのかしら。

石器時代までさかのぼらなくても、産業革命より前は、男女間の体力差がそのまま職業の選択にも反映されてもある程度妥当であったろう。しかし、巨大な機械もボタン一つで動かせる時代に、男女で雇用の機会を分ける意味はまずない。

経済が右肩上がりに成長し、社員の終身雇用を約束できた時代なら、お父さんは会社へ働きに、お母さんは家で家事と育児という役割分担は、企業にとってそれなりに理にかなう制度だったかも知れない。でも今は、「百年に一度の危機」とかに便乗して、ネコもシャクシも人員削減をためらわない時代。お父さんもお母さんも、躍起になって仕事を見つけねばならないご時世。

いわゆる出世競争には興味なくて、細部にきっちり配慮を怠らない人が、たまたま男性だったっていいじゃない。そもそも、企業内で総合職と一般職の二つに大別する必要がどこにあるのだろう?いわゆる職務内容は、部署や役割ごとに具体的に定義されるものではないの?

地球上にフロンティアがなくなった時代では、競争ではなく共存が、国も企業も掲げるべき究極の目標だと思う。そんな時代には、やたらと競争したがる遺伝子を持つのが男性で、みんなに分け隔てなく愛情を注ぐ遺伝子を持つのが女性だとしたら、トップは女性の方がうまくいくのでは、と思うのであります。

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