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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

Windows Vistaはすごい!

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Windows Vistaの発売イベントから1ヵ月半余り、Vista特需は終わったっぽい」との記事も見受けられるが

遅ればせながら、遠かりしWindows95 の出荷準備の日々を思い出しつつ、私が気づいたWindows Vistaのすごいところを書き留めておきたくて。

1995824日。シアトルの8月には珍しく曇りがちな朝。マイクロソフトのキャンパスが、その日は遊園地に早変わり、招待客が世界中から集まってのお祭り騒ぎ。Windows 95 ラウンチイベントの会場内にはMS社員でも招待状がないと会場には入れない。MSKKの何人かからチケットの入手を頼まれたのだけれど、応えられなくてすみません。今より細めで髪の毛の長かったMCJay Leno。会場で笑顔満面のBrad Silverbergが”Thanks to Rolling Stones for having made this great song for us.” と言ったのを、なぜか克明に覚えている。

米国本社ではWindows95マーケティングチームのほとんどみんな、このイベントの直後、待ちかねたように長期休暇に入った。一方私は、日本での出荷イベント準備を手伝うため、東京に“一時帰国”したのだった。そして1123日を迎える….マイクロソフト製品の英語版と日本語版の出荷タイムラグが3ヶ月というのは、それ以前の製品では1年以上が当たり前だったから、当時では前代未聞のことだった。

一方、Windows Vistaは、日米のみならず、世界70カ国で同時出荷。Windows95の対応言語は確か30ヶ国語に満たなかったが、Vistaではヒンズー語やモンゴル語なども仲間入りして、なんと100ヶ国語に迫るという。Windows95の頃には、一つの言語をローカライズには、投資額に対しリターンはどのくらいかというビジネスケースをいちいち提示する必要があった。それが、Vistaグローバリゼーションチームのインタビュービデオによれば、世界中に存在する言語は6,000を超えるが、Windowsで現在サポートできるのはせいぜい100。ならば製品にツールを加え、ユーザー自身がローカライズできるようにしようという発想から、Vistaには、ユーザーがローカライズできるようなSDKが含まれているらしい。

製品のグローバリゼーションという観点では、Windows VistaWindows 95に比べて格段に進化していることを知った。この努力を続けてきたマイクロソフトのチームの人々に対し、Vistaはすごい!と賛辞を送りたい。

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