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日本初のハッカーが作ったキーボードは脳と直結する使い心地

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東京大学名誉教授の和田英一氏は日本初のハッカーと呼ばれている。彼が10年ほど前に開発し(メーカーPFU)、未だに根強い人気を誇るキーボード「Happy Hacking Keyboard(HHK)」をご存じだろうか。プログラマーの方で知らない人はいまい。

このキーボードの最大の特徴は無駄なーキーを省き、コンパクトなスペースで優れたタッチ感を出すという点で、またUNIX配列であることからプログラマーにとって快適この上ないプロダクトとなっている。ただ、テンキーはもちろんなく、矢印キーはファンクションキーを使わないと入力さえできない(Liteシリーズは矢印キーがある)HHKは、初めて使う人には「?」の連続だろう。しかし、使い慣れると、これ以外のキーボードは使えなくなる。そういうタイプの製品なのだ。

脳と一体化するキーボード

筆者は発売された当時から使い続け、現在は、下の写真にある市販最上級モデル「Happy Hacking Keyboard Professional2 墨の無刻印モデル」を使っている。これはキートップには何も文字が印刷されていないタイプ。ただでさえ使い方が特殊なHHKである上、無刻印となると、HHKになれている人に限られてくる。そこがまた、HHKを使う優越感に浸れるものなのだ。そもそも、キーボード歴20年以上の筆者にはキーの印字は必要ないから、このスタイルを選べるというものある。

筆者は、このHHK Proで、多いときで月間30万文字を入力するが、いっこうにへたらない。さらにこれを使っている期間だけは(タイプ音が周辺にいる人にとってはうるさく場所によっては使えないこともある)常に悩まされてきた腱鞘炎とおさらばするのだ。この点は本当に不思議だ。

さらに、時間がたつにつれてキーボードが体や脳と一体化するのを感じるし、どんなに疲れてもタイプのスピードが落ちないのだ。これは設計のよさと、コンパクトであるが故、キーボードの操作に手惑うこともないという点がもたらすものだろう。もちろんタイプ感の良さもあるかもしれない。ただ、難点はキーボードカバーが売られていないということだ。少し前はテックパーツかどこかで出していたのだが、今は流通していない。キーボードカバーが不可欠の筆者は、万能型の薄型カバーをかぶせて使っている。カバーがキーにフィットしているわけではないが、とても満足である。

さて、HHKの開発者和田氏は、当初からこんなことをいっていた。

キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない。

これにはとても共感した。10年ちょっと前、SEやプログラマーと仕事をしていたが、かれらも共感していたし、文章執筆の環境をPC上に構築することに執着していた筆者も、「そうだそうだ」とこのキーボードに夢中になっていた。


和田氏は、いまだに技術開発を続けているというのだからおもしろい。
そんな同氏のインタビューが掲載されているページを見つけた。

LispとPostScriptさえあれば私はハッピーになれる。

和田英一@日本初ハッカーはちょっと変わった絵を描く/Tech総研」でのこと。「使用する言語は?」という質問に対して、「LispとPostScript」と応えたのだ。

Lispは古くからあるプログラミング言語(高級言語)で、まあ概要はわかるし、昔何か組んだこともある。

ただ、PostScriptって?ページ記述用の言語じゃなかったのか?と驚いた。

しかし、Wikipediaなどをみてみると、意外や意外

データの後(post)に命令(script)が来ることが名前の由来である。

ということが特徴の純然たるプログラミング言語であることがわかった。


脱線したが、このHHK、筆者の使用しているモデル「Happy Hacking Keyboard Professional2 墨 ・無刻印」は、価格がだいたい2万五千円前後とキーボードとしては高価なのだが、さらに上のモデルがあったのだ。特注のHGシリーズと漆塗りシリーズ。数十万円したが欲しかった(買えなかった)発売10周年モデルとして出していたもので、今はもう売られていない。そこまで高級でなくていいから、もう1ランク上のシリーズを出して欲しいものだ。一生ものなんだから・・。

【関連URL】
Happy Hacking Keyboard | 株式会社PFU
和田英一@日本初ハッカーはちょっと変わった絵を描く/Tech総研
日本初のハッカー、和田先生が語る「ハッカー気質」 - @IT

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