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ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

大学から評価をもらった話

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今年は初めて大学で学生を評価する立場になった事は以前にも書いたが、それは同時に評価される立場になることも意味していたらしい。僕が学生の頃にはなかったように思うのだが、大学も一方通行の授業を行なうだけではなく、学生が授業についてどう思うかをアンケートに書いてもらうシステムになっている。こちらとしても初めての経験だったので、果たしてどこまで理解してもらえたのか、つまらないことを延々と一人でしゃべっていたのではないのかと不安な点はあったので、このような評価は今後の授業に役立てることができる。もっとも今後の授業と言ったところで、こっちはただの講師という不安定な身分なので、もう来なくて良いと言われればそんな心配はいらないのだが。前期末にとったアンケート結果が自宅に送付されてきたので、僕の「通知表」から何項目かここに抜粋しておこう。

履修の動機

学部全体では最も多かったのは「必須科目だから」というものであるが、僕の授業について最も多かったのは、「時間割の都合から」だった。会社に通う傍らでの講師業だったので、日中ではなく夕方の最後の時間帯を割り当ててもらったわけだが、学生にとってもちょうど良かったと言うわけだろう。あと平均値と比べて突出していたのは、「単位がとりやすそう」というものだ。ヒマな時間に手頃そうな授業があったという、どちらかというと授業を受ける動機としては、消極的なものが多数派だったようだ。

わかりやすさ

実は事前の資料作成の際に、最も注意を払ったのはこの点である。いつもの社内やビジネスパートナー向け、またはお客様向けに何かを説明するのとでは、常識も前提知識も全く違う学生が相手である。無意識に業界用語を使わないように注意が必要だし、当たり前と思い込んでいる事が、何故当たり前になっているのかを筋道立てて紐解いてやらねばならない。例えばコンピュータを運用する際にはバックアップを取得することが当たり前、といったところで、何故、対象は何、いつ、いざと言う時どう使う、、、といったことをきちんと説明しなければならない。これって意外に面倒だった。僕の成績は5段階評価で5点満点中4.08点であった。苦労した点が評価されていると思ってよいのかな。

総合的満足度とコメント

結果は4.05点とまあまあの評価であった。全般的には、何となく履修することにしたが、まあまあ授業はわかりやすくて良かった、というところか。一方で「レポートの内容が難しい」というコメントがあった。レポートの課題は、授業で説明した範囲内で全てまとめることができるように、気をつけてあったのだけどな。おそらく聞いているだけならば難しさは感じなかったのだけれども、いざ自分で同じようにまとめてみようとすると、かなり戸惑ったということなのだろう。確かに配布してある資料のように話を組み立てれば済む、といった課題ではなかったのは事実である。今後は課題提出を求める際には、それまでの授業の振り返りを簡単に行なうようにしよう。もし次回があればの話だが。

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