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ある時はコンピュータの製品企画担当者、またある時は?

深みにはまるオープンソース

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前々回も書いたとおり、CをEclipse上で稼動させるのに苦労している。大学授業で大したプログラミングのサンプルを提示しようとしていたわけではないし、Eclipseを使わなければならない必然性はどこにもない。でもせっかく取り組み始めたんだから、ここであきらめるのはくやしいじゃないか。単に目的を見失って意地を張っているに過ぎない、と言えなくもない。

CDTなるプラグインが動かないのだが、何が動かないのかというとビルドのプロセスである。HelloWorldという単純極まりないプログラムが動かないのだから、プログラミングの問題でないことは明らかだ。MAKEツールが動かない。「Error launching external scanner generator」というエラーを吐いて終わってしまう。Eclipseに慣れていない僕としては、何のことだか皆目検討がつかない。ただEclipseの設定からわかったことは「mingw32-make.exe」というプログラムを動かそうとして失敗しているということだ。ならばとWindowsのコマンドラインからコマンドを投入してやると、最終的なEXEファイルをあっさりと生成してくれるではないか。

Googleで検索すると、このコマンドへのパスが通っていないかもとか、gcc というコンパイラが導入されていないのではとかいったコメントが多く見つかる。いやもうこのあたりは確認済みなんだけどな、と思って探してみても有効そうなコメントはなかなか見つからない。その中に「、、、、の対策をとってみて、それでも解決しなかったらCDTのニュースグループ(要登録)から問いかけろ」というのがあった。要するにオープンソースなんだから、コミュニティーの中で問題報告して解決策を見出せというわけだ。確かに一理あるな。

CDTニュースグループに登録して、やはりエラーメッセージで検索をかけてやると、また数多くのQ&Aが見つかった。とはいってもGoogleで一般的に検索して拾い上げたものと、あまり変わらないようだ。もっと別のはないかと、ブラウザに表示されるQ&Aリンクをしらみつぶしにたどって行くと、「org.eclipse.cdt.core.win32 という名前で始まるjarファイルを消去したら直ったし、その後問題はないようだ」というのに出くわした。

僕もこのjarファイルの名前を変更してやったら、あっさりとうまく行った。なあんだ。犯人はこいつかとばかりに色々試してみると、今度は新規のプロジェクトが生成できなくなってしまった。そこで変更したjarファイルの名前を元に戻したら、今度はちゃんとプロジェクトを生成できるようになった。その代わりにビルドができない。技術力のある人はソースコードを見て自力で修正できるのかもしれないが、僕にはできそうもない。結局プロジェクト生成時と、実行プログラムをビルドするタイミングとで、jarファイルの名前を変更するという、情けない運用になってしまった。

これがオープンソースだというわけか。ソフトウェア料金は一切発生していないけれど、問題発生後の調査に結構時間がかかったのは事実である。作業時間=人件費、という等式が成立する世界においては、必ずしも安いソリューションにはならないだろうな

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