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英Guardian誌、「没入型」東京ガイドを公開

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ジャーナリズムとテクノロジーを組み合わせようという動きが、いま世界各地で盛んに行われています。昨日個人ブログで触れた「没入型ジャーナリズム(Immersive Journalism)」、つまりVR/AR技術を使って事件や社会問題を追体験してもらおうという試みもその1つでしょう。で、今日は英ガーディアン誌から、同じく「没入型」の工夫が施された東京ガイドが発表されています:

Beta adventures in Tokyo (The Guardian)

彼らがオープンした"Tokyo city guide"というページについて。文字通り東京の観光ガイドを目的としたページなのですが、当然ながらただ読むだけのコンテンツではありません。インタラクティブ地図あり、映像あり、果ては「日本文化の1つといえばアーケードゲーム!」ということで、過去の有名ゲームをFlashでプレイできるゲームコーナーまで開設されています。中にはストリートファイターIIも!:

guardian_tokyo_guide 

ガイドを読みながら、その場で東京のゲームセンターに行ってゲームをしている感覚が味わえると。そして最も「没入」させてくれるのが、Condition One社のiPadアプリを通じて提供されている「没入型ビデオ(Immersive Video)」というコンテンツです:

一見普通のビデオのように見えるこのコンテンツ、画面をフリックすることで視点を移動させることができるようになっています。さらに面白いのは、iPad自体を操作することで視点移動させるモードがついていること。ちょうどARの感覚で、渋谷の交差点に立って周囲を見渡しているような気分を体験できるわけですね。

もちろんHMDなどで映像を見せるのとは違いますから、再現できる「没入感」には限界があります。まだまだギミックの世界であり、ユーザーの気を引くスパイスのような存在に過ぎないかもしれません。しかしテレビで遠い外国の様子を生中継することなども、部屋にいながらにして現場にいるかのような感覚を視聴者に味わってもらうための取り組みと言えるでしょう。その意味では、この東京ガイドや没入型ジャーナリズムの取り組みは、いまもジャーナリズムの世界で行われている活動の延長線上にあると考えられるのではないでしょうか。

またテレビの映像は、あくまでも「カメラ」という1つの視点で現実空間を切り取ったものに過ぎません。その意味では、ユーザーが自由に視点を移動させて周囲を見渡すことを可能にする「没入型」のアプローチは、より正確に現実空間を把握すること、あるいはカメラマンが気付かなかった事実にもユーザーが眼を向けるという可能性を高めることにつながるのではないでしょうか。ともあれこうした動きによって、ジャーナリズムの世界に新たな側面が生まれれば面白いですね。

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