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Twitter、ユーザーへの問いかけを"What's happening?"に変更

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最近 Twitter を Twitter.com から利用された方なら、ある大きな変化が起きたことに気づかれたのではないでしょうか。どこが変わったか、お分かりになりますか?ええ、「リスト機能の追加」「公式RTのベータテスト開始」等々も最近の変更点ではあるのですが……ある意味で、そうした機能追加よりも重要な変更が行われています:

What's Happening? (Twitter Blog)

The fundamentally open model of Twitter created a new kind of information network and it has long outgrown the concept of personal status updates. Twitter helps you share and discover what's happening now among all the things, people, and events you care about. "What are you doing?" isn't the right question anymore—starting today, we've shortened it by two characters. Twitter now asks, "What's happening?"

Twitter が非常にオープンなモデルを採用したことで、新しい形の情報ネットワークが生まれ、「個人的な近況報告」という当初のコンセプトが合わなくなってきました。いまや Twitter は、あらゆる事象や人間、イベントなど人々が感心を抱いていることについて、「いま何が起きているか」の情報を共有することを実現しています。もはや「いまなにしてる?」は適切な質問ではなくなりました。本日より、この質問は2つの単語に縮められます。新しい質問は「いま何が起きている?」です。

そう、タイトルで答えを言ってしまっているのですが、Twitter.com のメッセージ入力欄に掲げられた「質問」が、"What are you doing?"(いまなにしてる?)から"What's happening?"(いま何が起きている?)へと変更されました。ちなみに日本語公式サイトでは「いまどうしてる?」と訳されているのですが、これだと若干ニュアンスが伝わりにくいかも(確かにこの表現は「最近どう?」といった挨拶の意味もあるのですが)。

ご存知の通り、Twitter はもはや「いましていること」だけを伝える場ではありません。メディアによるニュース速報や、行政機関による市民へのお知らせ、そして bot (人間ではなく、プログラムによって更新されるアカウント)が流す様々なメッセージなど、幅広い情報が流通するプラットフォームとして確立されつつあります。そのため「いまなにしてる?」という質問は適切ではないだろう、という指摘(揶揄?)が以前から行われていたわけですが、それに応える形で、ついに変更が行われたわけですね。

従ってこの変更は、機能追加に比べれば実質的な影響は小さいのですが、象徴的な意味としては非常に大きいものがあるのではないでしょうか。大げさに言えば、前述のような「情報プラットフォーム」になったことを、運営側が公式に宣言したものとして捉えることもできるかもしれません。少なくとも、Twitter が何を目指すサービスなのか、外見と中身が一致した日として記録されることになるのでしょうね。

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おかげさまで『「ツイッター」でビジネスが変わる!』も、引き続きご好評をいただいております。現在3刷までさせていただいたのですが、4刷まで行けるようであれば、今回の重要な修正についても一言言及しておかなければ……。

< 追記 >

日本語の公式ブログでも翻訳記事が掲載されました:

「いまどうしてる?」 (Twitterブログ)

【○年前の今日の記事】

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