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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

世界に1つだけの料理本

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「ネット上のデータを加工して、オリジナルなモノを作成できるサービス」というと、以前もご紹介した"moo MiniCards"などが頭に浮かびますが、こんなものが作れるサービスも登場したそうです:

A Cookbook of One’s Own From the Internet (New York Times)

tastebook

「世界に1つだけの料理本」が作れるサービス"TasteBook"について。左にある画像が実物なのですが、本というより「大型バインダー」という表現の方が近いかもしれませんね。Ofoto という画像保管サービス(既に Kodak が買収済み)の創業者、Kamran Mohsenin が、オンラインプリントサービスの人気にヒントを得て立ち上げたものとのこと。

TasteBook は"Epicurious.com"というレシピサイトと提携していて、このサイト上にあるレシピから好きなものをピックアップ(最高100コまで)して本にまとめることができます。また自分自身のレシピを含めることも可能。表紙画像とタイトルもカスタマイズ可能で、1冊34.95ドル(約4,000円)ということですから、ちょっと高めでしょうか。しかしサンプルの画像でお分かりの通り、けっこう美しい装丁を施してくれるようです。

ということで、アイデア的にはシンプルなものですよね。いや、このサービスの価値を否定するつもりはまったくないのですが……「デジタルではなく手に取れる形でレシピを手にしたい」というのであれば、紙にプリントアウトすれば済む話です。しかしこの TasteBook、開始初日からいきなり1万人もの訪問者が訪れるほどの人気とのこと。もちろんその全員が作成を申し込んだわけではないでしょうが、「自分だけのレシピ本」とは意外なニーズがあるものですね。

オンラインにある画像でも、何らかの形にして手元に置いておきたいという気持ちは分かります。記念日に関係するような写真ならば、なおさら美しい姿で保管したいところでしょう。実はそういった感情は、程度の差はあれ、デジタルのコンテンツ全てに対して存在するのかもしれません。本やアルバム、名刺が作れるというだけでなく、CDやDVD、手帳などなど、様々な展開が可能なのかもしれませんね。

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