グーグルのクラウドを支えるテクノロジー > 第51回 インターネットサービスの「データ削除」に関するユーザー調査(パート1)
私が編集支援しているCTC教育サービスのコラム「中井悦司氏によるグーグルのクラウドを支えるテクノロジー > 第51回 インターネットサービスの「データ削除」に関するユーザー調査(パート1)」が公開されました。
中井さんのコラムは毎回人気です。Googleを追いかけているかたは是非ご覧ください。
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はじめに
今回は、2018年に公開された論文「"If I press delete, it's gone" - User Understanding of Online Data Deletion and Expiration」を紹介します。これは少しユニークな論文で、電子メールサービスやSNSなどのインターネットサービスを利用する(技術者ではない)一般のユーザーが、「データ削除」の仕組みをどのように理解しているかをインタビュー調査をもとに分析したというものです。今回は、このような調査を実施した目的、および、主な分析結果を紹介したいと思います。
「データ削除の理解」を知る意義
インターネットサービスを利用する際に、一度作成したデータ(コンテンツ)を削除する理由はさまざまありますが、それぞれのサービスにおけるデータ削除の仕組みを理解することは、プライバシー保護の観点で特に重要になります。技術系の方々には常識かもしれませんが、たとえプライベート用途のサービスであっても、一度、インターネット上に保存されたデータを完全な意味で削除するのは、必ずしも容易ではありません。どのような仕組みで削除が行われており、どのようなデータが削除されずに残り得るのかを正しく理解する必要がありますが、一方で、これを正確に理解するというのは、一般のユーザーには難しいというのも事実です。
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