欲しいPCがない
かなり前に、Windowsのユーザーグループ「NT-Committee2」の勉強会で「自宅のPC環境」というテーマで話をしたことがある。案外評判が良かったので、その時の話題をベースにこれからのPCについて書いてみたい。
■歴代の自宅PC(デスクトップ編)
私が所有した歴代のPCを列挙してみよう。
購入時期 | 機種 |
1981年 | 富士通Micro 8 (FM-8) |
1986年 | NEC PC-9801VX2 |
1991年 | NEC PC-9801DA/U2 |
1994年 | DECpc 486 LPv+ |
1996年 | DELL OptiPlex GXpro 200 |
2000年 | DELL Precision 420 |
2007年 | DELL Precision 390 |
2014年 | DELL XPS 8700 |
DECpc 486 LPv+をなかったことにすると、だいたい5年くらいで買い換えていることが分かる。DECpcは、NEC PC-9800シリーズでは仕事の上でも不便なことが増えてきたためにやむを得ず社員割引で購入したものだ。当時としても1世代古い機種だったように思う。
1996年に最初に購入したDELL PCは、製品もサポートも満足しているので何度も購入しているが、別に特別な信条があるわけではない。
一般にPCの寿命は5年程度とされ、7年も使っているといろいろ不具合が出る。2000年に購入したPCは、2006年頃からディスク障害の予兆が検知され(壊れる前にディスクを入れ換えた)、ビデオカードが壊れ(友人から余っているカードをもらった)、最後に電源ユニットが壊れて買い換えた。
2007年に購入したPCは、4コアのCore2 Duo。買った当時は最上位機種だったが、7年も経つと遅い部類になってしまう。目立ったハードウェアトラブルは出ていなかったが、ログオンに30分くらいかかるようになって買い換えた。
昔は、SCSI接続の機器や、内蔵ディスクを増設していたので、比較的大型の機種を買っていた。現在、SCSIは使っていないし、USB 3.0があれば外付けディスクでも十分な性能が得られるようになってきた。そのため2014年に購入したPCの機種選定は少し迷った。それまで使っていたクラスの機種はかなり場所を取るし、機能的にも性能的にも小型のデスクトップで十分だからである。結局、比較的大きな筐体のPCを購入したが、これは単に安かったからだ。
■歴代の自宅PC(ラップトップ編)
ラップトップPCは、デスクトップよりもずっとひんぱんに買い換えている。一時期は毎年買い換えていたくらいだ。
購入時期 | 機種 | 質量 |
1988年 | 東芝J3100SS | 2700g |
1992年 | 富士通OASYS Pocket 2 | 470g |
1993年 | IBM ThinkPad 220 | 1000g(電池除く) |
1996年 | 東芝Libretto 20 | 840g |
1998年 | 東芝Libretto 100 | 950g |
2001年 | ソニーVAIO C1 | 995g |
2002年 | ソニーVAIO U2 | 820g |
2003年 | ソニーVAIO X505/SP | 785g |
2006年 | ソニーVAIO Type G | 984g |
2009年 | ソニーVAIO X | 760g |
最初に買ったJ3100SS、通称「ダイナブック」は2.7Kg。今思えば重いのだが、当時は最軽量クラスだった。4年使ったが、さすがに重量があるので、富士通の通信機能付きワープロOASYS Pocket 2を購入した。こちらは持ち歩きするには快適だったが、基本的にはワープロ専用機なので、アプリケーションのインストールができない。やっぱりPCが欲しくなり、発売されたばかりのThinkPad 220を買った。「質量1Kg」の触れ込みだったが、電池を含めると1.2Kgくらいだったはずである。これはなかなか良い機種で3年使った。ただし、Windows時代のThinkPadには[Windows]キーが搭載されていなかったこと、軽量機がなかったことで食指が動かなかった(レノボに移行してからは[Windows]キーが搭載されている)。
▲東芝Libretto 100: 手のサイズからその大きさが分かるだろう
その後で購入したLibretto 20はOASYS Pocket 2の厚みを2倍にしたくらいの超小型機だった。次世代のLibretto 100は性能も改善され、結構長く使った。Libretto 100にはWindows NT 4.0をインストールしてセミナーのデモで使ったこともある。VGA出力も利用できた。
その後は一貫してソニー製品を使っているが、デスクトップで使っているDELLと同様、別にソニーにこだわりがあるわけではない。
C1は、カメラ付きの小型軽量機だったが結局カメラは使わなかった。超小型のU1はCrusoeプロセッサを使用した超小型の低消費電力機だったが、日常的に使うには少々遅すぎた。X505はかなり高価だったが超薄型で、歴代で一番気に入っている機種である。使い途もないのにいまだに手元に置いてあるくらいだ。性能的な問題で買い換えたType Gは面白みのないマシンだったが安定していたが、最後は液晶配線が切れたようで廃棄した。
現在使っているVAIO Xは、X505を思わせる薄型機だが中身は単なるネットブック、性能上の問題で、そろそろ嫌になってきた。いや、正確には全く使っていない。仕事には会社から支給されたノートPCがあるし、個人用にはタブレット機(iPad mini 4)で十分である。
会社でデスクトップPCを使っていた頃は、出張用に個人PCを使っていたが、個人PCから業務システムにアクセスするにはさまざまな制限があり、結構不便だった。ノートPCであれば持ち歩くこともできるし、個人的な作業もWebブラウザがあれば十分である。
■サブ機としてのノートPCは、もう要らない
現在所有しているノートPCは、2009年の時点でもそれほど高い性能ではなかった。Windows 8が登場した2012年から買い換えを検討したが、2013年初頭にiPad miniを買ってから購入意欲が低下した。もうノートPCは無くてもいいかもしれない。理由は先に書いたとおりだが、もう一度まとめておこう。
- 情報の閲覧など、簡単な作業(情報の消費)は、タブレット(私の場合はiPad mini)で済ませることができる
- 複雑な処理(情報の生産)は、自宅のデスクトップPCを使う
- 会社の仕事は、会社支給のノートPCを使う
こうして見ると、(私の場合)もう個人用のノートPCは要らないように思う。ここに来て、各社から軽量のノートPCが出ているが、欲しいとは思わない。PC業界にとっては良い話ではないが、余分な出費がなくなって、個人的には良かったのではないかと思っている。