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懐かしきシングルレコードにはA面とB面がありました。A面はヒットねらい、B面はシンガーの個性を出す。ビジネスメディア誠の連載“うふふマーケティング”が「A面」なら、こちらは「B面」。自分のこと、思ったことを1/1スケールで書きます。

ケネディの執務室のウエブサイト~暗殺時の車種は何だったか?

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2月21日、アメリカはプレジデント・デイ、つまり大統領の日だった。

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In celebration of Presidents' Day, today the John F. Kennedy Presidential Library and Museum unveiled The President's Desk, an interactive online module that allows students and other website visitors to sit virtually at President Kennedy's Oval Office desk and explore several multi-media presentations of historic aspects of his life and administration. 引用元

(拙訳)プレジデント・デイを祝って、故ジョン・F・ケネディの図書室・ミュージアムが、オンラインで擬似的にケネディの執務室を体験できるサイトを公開した。インタラクティブなオンラインモジュールで、オーバルオフィスにバーチャルに腰掛けて、ケネディ大統領の歴史上の政権運営や生活を体験できる。

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【ケネディの執務サイト】
ウェブサイトはフラッシュで出来ていて(だから当然iPadでは稼働しなかった)、いろんなところに話題が詰まっている。机の上の手帳をクリックすると、その日の出来事がケネディの言葉と共に表れる。

50年前の今日、1961年2月24日にはケネディは時のオーストラリアの首相にこう語った。

「We need men who can dream and ask why not」

私達に必要なのは、夢を観ることができて「なぜできない?」という人びとだ」

電話をクリックすると当時の会話記録も聴くことができるし、写真立てにはジャクリーン・ケネディの美しい姿の写真がたくさん詰まっている。JFKのバッチには大統領選挙キャンペーンの情報がある。ぜひクリックしてみてください。(こちら

何を隠そうぼくはケネディマニアなのである。小学校でケネディの伝記をむさぼるように読み、彼のスピーチライターであったセオドア・ソレンセン元大統領特別顧問の本も、くちゃくちゃになるほど何度も読んだ。政治家としてのかっこよさ、言葉のセンス、演説の上手さ、苦悩する姿、女たらしの生活、そして夭折した大統領という伝説。ソレンセン氏死去のことをブログも書いた

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【2つの種類のノスタルジー】
50年前の出来事を楽しみながら、ふと、それはノスタルジーなのか?と疑問が湧いた。

日本でも昭和の時代を懐かしむ風潮があり、昨年は幕末のヒーローをたっぷり崇めた。東京駅の歴史建造物を活かしたリノベーションも進んでいるし、羽田空港には江戸も出現しましたよね。50年前のポテトチップが湖池屋から発売されたというし(当時の製法で製造、一袋150円もする)、ぼくらは昔のことが好きなのである。

そこで思う。ノスタルジーには2つの種類がある

ひとつは過去形のノスタルジー。過去を自分の体験に同化し、懐かしい出来事や品をヴィンテージとして楽しむ。50年前のポテトチップもそう、蒸気機関車を楽しむようなものですね。

もうひとつは未来形のノスタルジー。過去の事象を訪ねて、現在や未来に通じる意味を探そうとするもの。これからの自分をつくるために、過去を参照し、自分の原点を再確認し、業績にオマージュを送る。

どちらも消費者心理の中で、消費の根本に関わるものだと思う。

【ケネディ暗殺時のクルマ】
さて今週のうふふマーケティングではクルマで現代史を読むテーマで、「ケンメリ、全日本自動車ショウ、花形モーターズ......かつてクルマの歴史は現代史だった」を書きました。クルマと現代史はいろいろな交差点がある。

そこで問題。ケネディが暗殺されたとき乗っていたクルマは何だったのか?

答えは「1961年式のリンカーン・コンチネンタルをオープントップに改造したパレード専用のリムジン」(Wiki)。オープンカーが暗殺を容易にしたといわれる。これも歴史のひとこま。


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