体育会組織は硬直する?
昨年Jリーグアワーズを見つつ1年間を振り返り、サッカーに限らずスポーツ協会はどこも似てるなと感じることがありました。
まずは、組織で一度決めたことは、自らの組織よりも上の組織から指令が無い限り覆すことはしません。その一方でルールとして決まっていることであっても、そこに組織の感情論やいわゆる”頑張る”精神と言う考えが加えられ、ルールどおりに行っていることであってもそれに対して非難を行います。簡単に言うと、是か非かという判断が、客観的には判断されず、組織の中でその場その場で自由に解釈されているということではないでしょうか。
また、結果としての形を整えることが主で、その結果をきちんと把握して改善に関して名言することを避ける傾向にあります。つまり、目標を達成すること自体が目標になっていて、本質的に行わなければいけないことが達成されていなくてもそこには目をつぶって責任者の顔を立てるということだと思います。例えばJリーグで言えば、昨年の年間動員目標数は達成しましたが、その一方で1試合当りの来場者数は減っていて、試合数が増えたことで結果として目標を達成しただけのことですが、試合単位で見た場合には、観客が足を運ぶ頻度がそれほど上がっていない可能性が十分に考えられるという事実に関しては何のコメントもありません。
その後、様々なスポーツ関係の協会の記事やホームページ上の情報も見ましたが、基本は同じような傾向が感じられます。
スポーツの世界は、プレイヤーだった人がそのまま協会や団体の仕事に付くことがおおく、その中で年功序列、顔をたてるということが当たり前になっていて、自浄作用が働かないのではと推測します。いわゆる体育会的な構造、文化を持つ組織はスポーツ以外にもたくさんありますが、本質的には同じような組織オペレーションをしてしまうリスクをしょっていると思います。
体育会的な、上意下達も組織を協力に引っ張るためには重要ですが、その一方で縦の構造を無視して意見をできる、そして上層部に真摯に意見を聴くという姿勢が無い場合には、長い時間の中で本来あるべき競争力だけでなく、その組織自体の魅力も薄れていくのではないかと思います。