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個人能力レベルと会社のカラー

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数社での仕事を経験してきた中で感じていることとして、会社によって個人レベルの能力に対する考えかたは様々であるということがあります。個人レベルの能力への考え方が会社のカラーを生んでいるのか、会社の風土が個人レベルの能力の考え方を規定するのか、卵と鶏のような関係だと思いますが、どちらにしても会社のカラーが個人の能力の捉え方にも出ていると感じます。

かなり乱暴な理屈になりますが、東海岸の会社は”全員をある一定レベル以上の能力に揃える”そして”考え方を統一する”傾向が強いと思います。これは、在籍していた会社だけでなく、他の会社の人に聞いても同じ感覚を持たれる方が多かったことは事実です(当然例外もあります)。つまり、多くの社員がある一定レベルの能力に揃っていて、会社の方針、やり方に従って、悪く言えば金太郎飴のような感じで仕事をしている感じです。

その一方で、西海岸の会社は、社員を教育したり、レベルを揃えることもなく、どちらかと言えば自由奔放に、かつその中から逸材が出てくることが可能なような組織オペレーションを行っている感じがします。つまり、個人レベルでみると、力のある社員もいれば、ハテナがつくような社員もいますが、組織として動く場合には補完関係や適材適所という自助作用が働き、健全にオペレーションしていると言った感じです。

長期戦を戦い抜くには、一部のスーパースターだけで戦い続けるわけにもいきませんので、目だった人(スポークスマンや経営陣を含む)が少なくても、組織全体が一定以上のレベルで均質化されている東海岸型の企業が有利でしょう。その一方で、イノベーションやブレークスルーを興す場合には、西海岸型の自由奔放のマネージメントの中で、スーパースターの出現による一発勝負や現状打破を狙うことのほうが正しいのかも知れません。

しかし、時代の流れとともに、西海岸型の会社も成熟し、東海岸の会社のようになりますし、東海岸の会社も現状を打破するために西海岸の会社のようなオペレーションを行うことになります。経営に正解はありませんので、どちらが正しいわけでも、どちらかに分類されなくてもいけないわけではありませんが、個人の能力をどのようにそろえていくか、または放任するか、それは会社のカラーや力を変えていく大きいファクターになります。

日本の会社は、どちらかと言えば東海岸型のような企業が多かったのですが、現実はレベルぞろえが徹底できない状況が発生してきています。このまま、死に絶えていくのか、もう一度きちんと社員の能力レベルを揃えるのか、それとも自由放任のマネージメントを行うのか、ある程度の方針を明確にして、これからの経営カラーを明確にすべきではないかと思います。

人事制度や人材育成論に時間を費やす前に、マネージメント方針を含めた社員能力によるコンピタンスをどのように保持するか、もっと真剣に議論すべきではないでしょうか。

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