原爆の日を迎えたこの時期に観てもらいたい映画と読んでもらいたい電子書籍
本日、66回目の広島原爆の日を迎えました。9日の長崎原爆の日を経て、15日の終戦記念日ごろまで、戦争を振り返る話題がいろいろ出てくる時期ですが、この時期にぜひ観てもらいたい映画と、読んでもらいたい電子書籍を改めて紹介します。
映画は、広島と長崎で2回被曝した山口彊(つとむ)さんを追ったドキュメンタリー『二重被曝~語り部 山口彊の遺言』です。現在、東京・渋谷のUPLINK Xで上映中で、順次全国の映画館で公開されるようです。私はもちろん見ましたが、山口さんの核廃絶への思い、悲惨な原爆体験の語り部としての使命感が痛いほど伝わってきました。『アバター』や『タイタニック』などで有名なジェームズ・キャメロン監督が、病床の山口さんを見舞い、山口さんの思いに応えて核廃絶をテーマにした映画制作を約束する場面も出てきます。
山口さんは生前「核は人間の世界にあってはいけない。平和的に利用するといっても、今の技術では限界がある。それを伝えるために、今も生かされている。平和的に利用するといっても、技術の限界があり、事故は防止できない。核がなくならないなら、人類は滅亡に近づく」と語っていたそうです。
電子書籍は『日英蘭奇跡の出会い』です。iPhone/iPad向けの電子書籍アプリです。この書籍の著者、鶴亀彰さんは、アメリカ・ロサンゼルス在住の国際ビジネスコンサルタントの方です。還暦を過ぎたあるとき、ふとしたきっかけで太平洋戦争中に潜水艦に乗っていて戦死した父親のことを調べ始めることになり、そこから何かに導かれているような不思議な出会いが次々と起こり、戦争当時に潜水艦同士で戦った当事者と遺族の間に交流が生まれてくるという実録ストーリーです。
終戦後66年たっても、世界のどこかで戦争が行なわれ、国同士の争いも絶えない状況のなか、平和への希望を与えてくれる感動的な話なので、ぜひ読んでみていただけたらと思います。序章は太平洋戦争当時の話でちょっと読みにくいので、第一章の現代の話から読んでいただくのがいいかもしれません。