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電子出版にチャレンジ

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今回は、私が実際に電子出版にチャレンジしてみた経験について書いてみたいと思います。

ロサンゼルス在住時代に知り合った方が、日本に戻ってきてIT系の制作会社で働いていて、そこの会社でiPhone/iPad対応電子書籍アプリの制作をしているので、私が以前に出版プロデュースした本を電子書籍化してみませんかという話がありました。アプリ制作はその会社がやってくれて、売上からアップルの手数料30%を引いた残りをレベニューシェアするという条件です。こちらにはほとんどリスクはないので、どれぐらい売れるかわからないけど、とりあえず試しにやってみることにしました。

以前出版プロデュースした本について出版社にあたってみたところ、2003年に出版して、すでに絶版になっていた『「スモールビジネス」成功のセオリー90!』は、こちらで作業するなら特に問題ないとのことだったので、すぐに電子出版化を進めました。昨年の12月23日にリリースしたら、なんとiTunesAppStoreのブック部門のトップチャート有料アプリで、今年の1月3日から7日ごろまで1位になりました! 今は数十位まで下がっていますが、トータルで数千ダウンロードはされています。

iPhone、iPod touch、iPad 対応 「スモールビジネス」成功のセオリー90!

著者は、現在ロサンゼルスで、アメリカ在住の若手企業者や経営者を支援する団体、一旗会の代表をされている射手園達一さんで、アメリカに渡って三十数年に渡ってビジネスをしてきて、様々な成功、失敗を経験してきている方です。射手園さんの経験に基づいた生きた知恵と実例が満載で、今でも十分通じるものなので内容には自信がありましたが、トップチャートのベストテンに入ればうれしいなと思っていたら、1位になったのにはビックリしました。1位になるための、いわゆる“アマゾン1位キャンペーン”のようなことは特に何もしていません。すでに絶版になっているような本でも、電子書籍化したら、内容と売り方によっては十分売れる可能性があることがわかりました。

電子書籍のいいところは、電子書籍の販売プラットフォームがつぶれない限りは一度電子書籍化してしまえば在庫はいらず、いつまでも売り続けることができることです。iPhone/iPad対応電子書籍アプリの場合は、内容の訂正、修正、改訂も簡単にできるし、販売価格も自由に変更できるので、一時的に価格を下げたり、無料にしたりして、キャンペーンを仕掛けて販売することもできます。インターネットのリンクで電子書籍アプリの紹介ページに誘導できるので、ブログやツイッターなどのソーシャルメディアを利用して、情報を広めてPRしやすいこともメリットとなります。

昨年は“電子書籍元年”と言われてましたが、電子書籍販売プラットフォームとしてのアマゾンのKindleや、アップルのiBookはまだ日本の書籍に対応していなくて、ソニーやシャープなどが日本の出版社や印刷会社と組んで始めたプラットフォームもまだ電子書籍の品揃えは少ないようで、電子書籍リーダー自体もそれほど売れている様子はありません。まだまだこれからという状況で、まだ電子出版は難しいと言っている方も多いようですが、だからこそチャンスはいっぱいあるのではないかと思ってます。特に著者やフリーランスの編集者、中小の編集プロダクション、出版社などにとってはチャンスです。

今ならまだiPhone/iPad対応の電子書籍アプリとして出版するのがいいと思います。なんといってもiPhone、iPod touch、iPadを合わせたら、全世界ですでに1億台以上売れているわけで、日本でもかなりの台数が出ていると思われますから、電子書籍リーダーをメインにしているプラットフォームよりもはるかに売れる可能性はあります。iTunesAppStoreでの電子書籍アプリ販売は、すでに立ち上がっていると言っていいと思います。Kindleが日本の書籍に対応してきたらまた状況は変わってくると思いますが。

大手出版社も電子出版に乗り出していますが、著者側から見ると印税の条件はそれほどよくなく、結局ワン・オブ・ゼムなので無名の著者の場合は販売に力を入れてもらえることもなく、何より出版社の人たち自体がITやネットを利用したマーケティングに弱いので、それほど売れるとは思えません。もちろんダイヤモンド社のように、ある程度の実績を出しているところもありますが。

もし内容に自信があるのに絶版になっているような著書をお持ちの方なら、出版社を頼りにせず、すでに電子書籍アプリを手がけている制作会社とうまく話をすれば、ほとんどリスクなく電子書籍化ができるので、自分たちで電子書籍化して販売してみることにチャレンジしてみたらいかがでしょうか。たとえたいして売れなかったとしても、早くから電子出版にチャレンジしておくことで、いい経験が得られると思います。今後電子出版が盛り上がってくるのは間違いないですから。

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