「褒め言葉」のひきだしと「ダメ出し言葉」のひきだし、と。
若手指導、部下指導をテーマにした研修やセミナーを担当することが多く、参加者には、2年次から4-50代の超ベテランマネージャまで、様々な立場の方がいらっしゃいます。
4-50代というのは、同年代なので、なんとなく感覚がわかるのですが、
●褒めるのが苦手
●叱るのも苦手だけど、でも、褒めるよりは言いやすい
●叱るというより、怒るになりがち
という傾向があるような気がします。
ある方がおっしゃっていたのですが、
「褒めて育てるって今子育てでも社員の育成でもよく言うけれど、なかなか上手に褒められない。なぜかと考えたら、自分たちが褒められた経験がないからだ」
と。ああ、よくわかります。
「叱られた経験、怒鳴られた経験、こずかれた経験ならある。ダメ出しもたくさんされた。でも・・・」
もごもご。
きっとこういうことなんです。
●「褒められた」経験が少ないから、自分が受けた「褒め言葉」のストックがない
●「ダメ出し」された経験は多々あるから、そういう「ダメ出し」言葉のストックはたんまりある
部下を褒めようと思うものの、その語彙を探すために、「褒め言葉」ひきだしを開けてみると、ほぼ空っぽ。うわー、語彙がない、入ってない、ストックない!と焦る。そして、しょぼんとして、ひきだしを閉じる。
「ダメ出し」ひきだしを開けると、たくさんの「罵声」とか「怖い、恐ろしい言葉」が入っているけど、今の時代、それらを取り出して、若手に言うわけにはいかない。(パワハラ懸念、メンタル問題など配慮すべきことはたくさんあって・・・)
だから、「ダメ出し」ひきだしを開けて、たくさんの言葉ストックは見つかったものの、やはり、これも使えず、そっとひきだしを閉める。
ダメ出しするにしても、いい言い方、上手な言い回しが求められる。
もう褒めるのも叱るのも大変だぜー、というのが4-50代マネージャの悩みなのだと思います。
だから、ですね。
提案ですけども。部下のみなさん。
まず、マネージャを褒めてみましょう。
たくさんの褒め言葉がひきだしに充満するように。
ぜひぜひ。(場合によっては、心になくても、いいから、たまには、褒める!)