企業CMを斬る
テレビCMを見ていると世相が読めます。
最近は特にゲーム会社のCMや番組宣伝が目立ちます。
一日中CMをみていると、あることに気づきます。 早朝から深夜まで、チャンネルはたくさんあるのに、200コンテンツ程しか、アクティブに放送されていないような。 あくまでも、体感的なものですが、同じ企業CMばかり目につきます。
そして、以前に比べて、作りこんでいる作品より、シンプルな作品が多い気がします。
ずっと見ていると、企業CMのパターンが見てきました。 ここで、12パターン程に整理してみました。
①プレゼン型
②インタビュー型
③素材流用型
④ナレーション型
⑤ビックカメラ型
⑥商品スポット型
⑦利用シーン型
⑧TV通販型
⑨芝居型
⑩CG中心型
⑪タレント型
⑫テーマ曲型
少なくとも80%以上は上記表現のいずれかに該当していると思います。
キャッチコピーも、「おっ!」というものもあまりなく、とても普通です。 しかしながら、その「普通なキャッチコピー」に時間とコストを驚くほどかけているようです。
ある大手飲料メーカーに当社が最近、提唱しているカジュアル動画の話をしたところ、キャッチコピーや、シナリオ作りに1時間ほどしか、費やさないのは馬鹿げていると、
「呆れられ」ました。
さらに怒涛の勢いで企業CMのキャッチコピーには、「世界観」「カッコ良さ」を徹底追及し
莫大な時間とコストをかけるものだ・・・と半分、お叱りを受けました。
なるほど、それは提供者の主張であって、消費者からすると、
あまり印象に残らないキャッチコピーにそんなにコストをかけ、それが
商品価格に転嫁されているとすれば、迷惑な話しです。
さて、本題に戻しましょう。
12パターンのうち、タレントとミュージシャンに依存しない①から⑩までのパターンで、テレビに流れている企業CMの品質90%くらいなら100万円を切る価格で提供可能でしょう。
ちなみに企業CMは最低500万円~の制作費となります。
映像制作は、品質の90%を超えるあたりから、コスト曲線の角度が急に上がっていきます。
企業がテレビというメディアへの投資対効果について懐疑的になっている今、ネット上に展開しているカジュアル動画に俄然、注目が集まることでしょう。