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ITのきらいな男がIT業界に迷い込んで創ったビジネスモデル

プロローグ後半・・・ITの苦手な男が創ったビジネスとは

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人(ヒューマン)に仕事を集める(セントリックス)つまり、会社でなく、
人(ヒューマン)中心(セントリックス)のビジネスモデルを追求すべく、
その理念に賛同してくれたメンバー3名で、2004年6月11日に起業。Hcx

 東京のシステム開発案件を受注し、福岡の技術者と連携して、開発・納品する
「営業とプロジェクトマネージメント」に特化したビジネスを開始。

地域と人にこだわりをもち、当時の海外オフショア開発ブームに逆行するビジネスにチャレンジしたものの、創業2ヶ月で、致命的問題に遭遇。
 ‐システム稼動後に、多発したバグ
 ‐その修正にかかる莫大な開発費
 ‐東京のシステム開発会社との困難なコミュニケーション
 ‐出口の見えない真っ暗なトンネル
 ‐疲弊する仲間、パートナー、そしてお客様
 ‐未検収のため、回収できない資金

9月末に資金は底をつく。つらく苦しい日々。なぜだ!

本業の傍ら、麻生教育サービス様の依頼で、
 福岡県の2004年度人材育成プロジェクトのプロジェクトマネージメントを担当。
 コンセプト、カリキュラム内容・構成、集合研修、
 eラーニングなどの企画・計画を起案し、実行計画に移すのが役割である。

 プロジェクトのキックオフは、2004年6月末。
 1000名の参加が見込まれるeラーニング開始がその年の10月、
 そして集合研修開始が12月と、規模の割りは、
 短納期、低予算のプロジェクトであった。
 1000名が利用するeラーニングシステムの見積りをとる。
 「システムだけで、今回の予算を全て、使い尽くしてしまう。」
 なんとかeラーニングシステム(LMS)は特別価格にしてもらうことができた。
 ただし、eラーニングで重要なのは、コンテンツ。
 残りの予算と納期でどうすればよいのか・・・・

「この方法しかない・・・・」
 テーマ毎の専門家、20名にアポイントをとり、ビデオカメラを片手に取材。
 撮影した映像をもとに、パワーポイントを作成し、
 映像とパワーポイントを融合すれば素晴らしいeラーニングになる。

 アジア地域の5箇所も含め、7月、8月の2ヶ月は、取材の日々。
 撮影した映像を確認しながら、パワーポイントを製作・・・・
 想定したより、とても大変な作業だった。

 まずは、映像をみながら、文字を起こし、
 その文字の流れで、パワーポイントを作っていく。
 20分の文字を起こすのに、約5時間。
 そして、20分=約20枚のパワーポイントを製作するのに、3日間。
 本業が火を噴いている中、一人だけではできる作業ではなかった。

 藁をもすがる思いで、ネットで検索。
 「福岡テープ起こしネットワーク」まさに、これだ。
 地元にあるのもうれしい。

 早速、依頼。驚きの低価格、高品質、そして、短納期。
 担当しているのは、在宅の主婦の皆さんとのこと。
 文字起こしだけでなく、パワーポイント製作も依頼。
 これまた、驚きの品質。

 (後で聞いた話だが、今回のプロジェクトのため、
  急遽、パワーポイントを勉強し、対応したとのこと。
  納期はいつも約束どおりであり、品質も予想以上、まさにプロの仕事だ。)

 そして、探究心旺盛で、楽しみながら仕事をやっている様子が
 メールや会話で伺える。2004年8月下旬のこと。
 システム開発チームは、早朝から深夜まで、光の見えないトンネルの中で、
 つらそうに作業を続ける。
 東京のシステム会社、その先のお客様も、ストレスが爆発寸前である。
 当然、私自身、つらい。

 eラーニング製作チームは、
 毎日、新たな発見を楽しむが如く、いきいきと活動している。
 コンテンツの内容は、
 麻生教育サービス様や福岡県の担当者からの評価も高い。
 当然、私自身、楽しい。

 システム開発で体感した致命的問題は、
 eラーニング(コンテンツ)製作で解消できる。
 ‐システム稼動後に、多発したバグ
  =>バグは、見た目で確認できる。
 ‐その修正にかかる莫大な開発費
  =>低価格である。お金がなければ自分でできる。
 ‐東京のシステム開発会社との困難なコミュニケーション
  =>見た目で判断できるので、複雑なコミュニケーションは不要
 ‐出口の見えない真っ暗なトンネル
  =>作業はたくさんあっても、必ず先には光がみえている。
 ‐疲弊する仲間、パートナー、そしてお客様
  =>みんなが喜んでいる。
 ‐未検収のため、回収できない資金
  =>単価が小さく、検収も複雑でないため、資金回収は容易である。

2004年8月下旬。残暑厳しい中、
コンテンツ制作(後の動画プレゼンテーション、SVP)に移行しようと決断した瞬間だった。
Svp

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