書評 「デザインセンスを身につける」 ソーシャルメディア時代のデザインセンスについて
デザインセンスを身につける (ソフトバンク新書)は
Visual Marketing(視覚マーケティング)とCommunication Designのスペシャリストの
ウジトモコさんの最新刊です。
著者のウジさんとは何度か、六本木の豚組のイベントでご一緒したことがあります。
とても気さくな方で、私のいろいろな不躾な質問にも笑顔で答えてくださいました。
コミュニケーションデザインのスペシャリストのウジさんは、
当たり前ですが、コミュニケーション上手で
私が質問した日本酒のラベルのデザインについてもわかりやすく説明してくださいました。
そういったわかりやすいウジさんのお話が、今回一冊の本にまとまりました。
先月、出版された「デザインセンスを身につける 」が、それです。
普通の生活者がソーシャルメディア時代を上手に生き抜く秘訣を
ウジさんがデザインサイドの視点から、わかりやすくまとめてくれた良書です。
内容も簡潔で、第一章から引き込まれ、一気に最後まで読めました。
書籍に登場する方々もお知り合いが多く、
例えば、ネタフルのコグレマサトさんのアイコンの話などは、なるほどと納得できました。
たまたま、コグレさんがクールなイラストのアイコンに変更したタイミングで
食事をご一緒していていました。
話題は当然その新しいイラストの話で盛り上がったのですが
数日後、コグレさんのアイコンは元の赤いハンコに戻っていました。
本書では、その理由が説明されています。
アイコンを変えたためにネタフルのコグレさんと認識されず
twitterのタイムラインでスルーされてしまったそうです。
アイコンが人を判断する記号になっているという事実は
twitterやGoogle+、Facebookなどのタイムラインで
形成されるソーシャルメディアでは本当に重要です。
言い換えると、いくらメッセージが良くても
自分の分身であるアイコンがよくないとスルーされてしまうリスクが
ソーシャルメディアにはあります。
ウジさんは『ソーシャルメディアではアイコンが己を映す「鏡」』だと喩えています。
自己をしっかり表現した自分らしいセルフポートレートやイラスト、
それも相手に共感されるデザインセンスのあるアイコンが求められています。
「ソーシャルメディア時代にはスルーされるコンテンツは意味がない」というお話を
私のセミナーでさせていただいていますが
ソーシャルメディアの入り口であるアイコンが、スルーされてしまっては全く意味がありません。
コミュニケーションの入り口で躓き、相手に認識、評価されないと
ソーシャルメディアでのセルフブランディングもスタートしません。
デザインセンスのある自分らしいアイコンを作れているか、改めて自問した次第です。
デザインセンスに関するウジさんの
「決して、独りよがりになることなく、思いやりと気配りというセンス」が必要という
相手の立場に立った考え方にも共感しました。
デザインをはじめとした「センスとは相手に対する、優しさ、気遣い、思いやりかもしれない」と
ソーシャルおじさんもこの年になって考え始めた次第です。
変化の時代の今は、「他の人とは違う自分らしさのアピールが必要」という
ウジさんの主張はとても勉強になります。
ソーシャルメディアでコミュニケーションをするビジネスマンにとって
デザインセンスが本当に重要になってきているのがよくわかりました。
ウジさんのデザインセンスを身につける (ソフトバンク新書)でご一緒にデザインセンスを磨きませんか?笑。
ソーシャルおじさんの個人ブログも毎日更新しています。