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日本初のマイクロファイナンス投資ファンド「マイクロファイナンス貧困削減投資ファンド」

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ミュージックセキュリティーズ株式会社認定NPO法人Living in peaceと提携して展開する、マイクロファイナンス投資ファンド「マイクロファイナンス貧困削減投資ファンド」を紹介します。

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マイクロファイナンス貧困削減投資ファンドは、2009年に日本初のマイクロファイナンスファンドとしてスタートしました。

マイクロファイナンスとは?

 マイクロファイナンスとは、その名の通り少額の金融サービスの総称です。主に開発途上国などで、銀行などの融資を受けられない貧困層の人々を対象とした金融サービスのことを指します。マイクロクレジットと呼ばれる小口融資サービスが代表的ですが、それ以外にも保険(マイクロインシュアランス)や貯蓄のサービスなどがあります。

マイクロファイナンスは1970年代に始まったと言われ、有名なマイクロファイナンス機関(以下MFI)には、2006年に創始者のムハマド・ユヌス氏と共にノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのグラミン銀行などがあります(ムハマド・ユヌス氏は2011年3月に総裁を解任される)。

開発途上国における金利は元々高いのですが、特に銀行から融資を受けられない貧困層の人々は法外な金利にも関わらず高利貸しからお金を借りるしかない状況にあり、資金を元手に事業をしてもなかなか貧困から抜け出せないとう悪循環にありました。

グラミン銀行などのMFIは、5人程度の連帯責任のグループを組んでもらう(グループローン、現在は主流ではなくなってきている)、週一回程度のミーティングへの出席の義務化(借り手は毎週その場で返済をし、事業運営のアドバイスなどを受ける)などの仕組みで融資をします。

マイクロファイナンスファンドとは?

マイクロファイナンスファンドは、現地のMFIに対して出資するファンドです。現地のMFIが、希望する事業者に資金を貸し出します。マイクロファイナンス貧困削減投資ファンドの仕組みでは、一口3万円で出資ができ、その3万円が現地の18人のビジネスにつながります。また、投資対象MFIはベトナムのTYM、カンボジアのセイラニティ、サミックです。現在は、カンボジアのMFIであるサミックへのファンド『カンボジア4』を受け付けています。

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マイクロファイナンスという意味では一口25ドルで途上国の起業家を支援できるKIVAも有名ですが、こちらは支援したい事業(個人の起業家)を選んで投資する仕組みなのに対し、マイクロファイナンス貧困削減投資ファンドは現地のMFIに対して投資をするところが大きな違いです(実際にはKIVAも現地MFIを経由して融資している)。

投資はよく調べてから

マイクロファイナンスついては、一部のMFIの取り立てが非常に厳しく自殺者が出たり、過度の商業化に対する批判、また本当に貧困削減効果があるのか?と疑問視されていたりと問題がないわけではありません。

マイクロファイナンス貧困削減投資ファンドは、きちんと情報開示もされていますし優良なファンドだと思います。ただし、当たり前ですが投資をする際には事前によく調べてからにするべきだと思います。

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