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米国ベンチャー企業のCEO/COO/CTO平均給与や持ち株比率など

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興味深いデータが発表されたので紹介したい。

Wilmerhale,Ernst&Younf,J.Robert Scott3社共同で,2007年と2008年の米国ベンチャー企業の実態を調査したものだ。対象企業は342社,全米各地域のベンチャー企業を網羅している。

では,まず調査対象の企業属性から。

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創業からの期間は2-6年が一番多くて143社(42%)だ。

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そして従業員規模は20名以下が最多で115社(34%)。とくにネット系の場合,Twitterでも数十人など驚くほど少ない陣容でオペレーションしていることが多い。

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売上規模としては5百万ドル以下が140社(41%)と圧倒的に多い。

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ビジネスエリアとしてはソフトウェア開発が約半数の49%,通信が10%などIT系が多くを占めていることがわかる。数でいうと,ベンチャー = IT系という図式がほぼ成り立っているようだ。

そしてここからこの調査の注目すべきところ。

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クリックすると拡大するのでチェックしてほしい。この図はベンチャーにおけるポジションごとの平均収入をあらわしている。オレンジ系が2007年度,グリーン系が2008年度データで,一番濃い部分は給与,薄い部分がボーナスだ。ボーナスについて注記すると,2007年分は二つに分かれており,下から成果を達成して実際に入ったボーナス,上の一番薄い部分は最大成果を達成すると得られていたものだが2007年度は未達のため得られなかったボーナスだ。単位は千ドル。

2007年実収入でいくと,CEOが295千ドル,COOが233千ドル,営業部隊のトップが230千ドルと続く。日本より相場が高いのは,外部からプロフェッショナルの企業幹部を招くケースが多いからだろう。

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この図はそのうちボーナス部分だけをピックアップし,固定部分(給与)と比率を比較したものだ。営業トップが一番ボーナス率が高く,続いてビジネス企画,CEOと続く。

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これはそれらの役職がどのような経緯で入社したかを表すグラフ。最も多いのがCEO人脈(オレンジ),続いてベンチャー人脈(レッド)だ。米国といえども外部から企業幹部を雇用するケースは少なく,人脈がいかに大切かが図式化されていて興味深い。なおCEO職で,CEO紹介が23%あるのは前職CEOからの紹介という意味のようだ。

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最後にファウンダー(創業者)を除いた,外部から雇用された企業幹部がどのくらいの株式シェアを与えられるか(実株とストックオプションをあわせたシェア)をあらわしたグラフを紹介しよう。濃いブルーはちょうど中央値の人のデータ,薄いブルーは数字上の平均値をあらわしている。CEOで約5%,COOで1-2.5%,その他の幹部が1%といったところが相場のようだ。

日本よりベンチャー創業の垣根が低い(資金や人材などの経営資源を外部調達しやすい)米国データだが,今後の日本ベンチャーのひとつの目安を知る上で貴重な情報源だったので記事にさせていただいた。

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最新の筆者著書です。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』

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