コンテンツを楽しむ消費者市場
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私は月並ですが、葛飾北斎や歌川広重などの浮世絵師が大好きです。
彼らの浮世絵の何に惹かれるかと言えば、やはりその構図の奇抜さです。
たとえば、右の甲州石班沢、遠江山中、両国花火などにみられる超大胆な構図。
このような、見る者をびっくりさせるような構図で絵を描くにはかなり勇気を必要としたと思います。現代の絵画教室の先生の中には、このような思いきり過ぎる構図を嫌う人もいるのではないでしょうか。
専門家の諸先生方は北斎や広重の構図や技法をいろいろ解説するのですが、私はそのようなテクニックよりも、むしろこの大胆な構図をひたすら楽しんだ消費者市場が日本にあったということに実に感動します。
こちらも専門家先生の言葉で恐縮ですが、そのような「経験価値」の売買市場が150年以上前の日本に存在し、われわれ日本人はその素晴らしいコンテンツ市場の担い手だったということを思い返し、今後もコンテンツに一層の投資が向かうことを祈らざるを得ません。
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