家電ではないものをおじいちゃんおばあちゃんに売ってはいけない
人気オルタナブロガーの大木さんが、Facebookでリンクしていた記事に激しく反応してしまいました。
つまり、ご相談された方の1/3以上が、スマホを解約したいらしい。(中略)
しかし、ヨシオカ編集長によると、現代日本では鉄の意思が無い限り、ガラケーを購入するのが、限りなく不可能に近い(ガラケーを買いたいと店員に言っても、スマホしか勧めてこない)ので、このオッサンがガラケーを買うのは無理だろう。
スマホスマホと世間は言うけれど、それでいいのかなぁ。それでみんなが幸せになるのかな。
IT企業の中でも、私は誰よりも今までITとはあまり縁のなかった人へのスマートフォン導入に可能性を感じていると思っているんですが、現在のスマートフォン(特にAndroid系)の出来が正直いいとは思っていません。
今のスマートフォンは、正直ガジェットです。(黒モノ家電とも言う)
ガジェットを買うのはメカ好きですから、まあ車に例えれば公道でスーパー7に乗るようなもの。
人と違ったものが好きで、多少不便でも街中で目立てばよしとする。整備は自分でできるから多少調子がおかしくなっても大丈夫という人です。もしくは2台持っても平気な贅沢ができる人。
それが証拠に、フィーチャーフォン(ガラケー)残して2台持ちしている人のなんと多いことか。
が、半年以上前から国内のスマートフォンの販売台数はとっくにフィーチャーフォンを追い越し、今や携帯電話ショップで売れる携帯電気のほとんどがスマートフォンです。
しかし、秋葉原で売るのはともかく、街中の携帯ショップに来るお客様は、普通の人達であり、大型電気店で白物家電を買うことはあっても、外付けハードディスクとか買う人達ではありません。
日本の白物家電が世界を席巻したのは、だれでも使える高品質と耐久性。何を選んでもハズレはなく、音は静かで、外観は自己主張せず住宅に合ったコンパクトなサイズで、節電機能も付いていて、10年以上故障知らずで使える。
だから、みんな買ったのです。
が、スマートフォンに関してはそんな家電メーカー製の国産品もこぞって品質がひどい。
お付き合いのあるメーカーもあるので、普通は声に出して言わないのですが、通話中にいきなり切れるとか、バッテリーが半日持たないとか、バッテリーが少ないと通話できなくなるとか、それは家電とは言えないでしょう。
販売台数の半分以上がすでにスマートフォンになってるのに、出てくるスマートフォンが全部最先端ガジェットであることが、この混乱を呼び込んでいるのかと思います。
普及機に家電量販店で一番売れるのは、白物家電です。
大量に普及させようと思ったら何を作るべきかもうちょっと考えて欲しいし、黒モノガジェットをIT知識の全くなくサポートも出来ない環境で売らないで欲しいなあと思います。
もうひとつはソリューションの問題ですね。
スマートフォンといえばナビ機能ですが、まあ田舎では不要。その他の機能は主婦やおじいちゃんおばあちゃんにとっては、スマートフォンでなくてはいけないものは、現段階では特にありません。
こっちは、私たちベンダー側の問題で、キーボードを触る人のために作ったアプリをスマホでも使えるようにしているのが現状ですから、本当にだれでも使える便利なサービスをつくっていかなくてはなりません。
はい、がんばります。