Googleが調査した「スマートフォンユーザの利用調査」が興味深い
「Google Mobile Ads Blog」という、Googleのモバイル広告チームが立ち上げたブログがあります。
このブログが、モバイルでのマーケティングに役立つ情報をたくさん掲載しています。
今後いろいろとご紹介できればと思っていますが、今回は先週末に公開された、「スマートフォン利用者の利用動態」に関する記事をご紹介します。
ほかの場所でも紹介されているかもしれませんが、数字を含んだお役立ち記事なので、ぜひごらん下さい。
▼Smartphone user study shows mobile movement under way - Google Mobile Ads Blog
内容をまとめた動画
記事内からもリンクされていますが、動画が公開されています。英語なのですが、Googleが考えているモバイル利用シーンのイメージを受け取るのにとてもいいと思いますのでオススメです。
▼The Mobile Movement: Understanding Smartphone Consumers
具体的な記事の内容
続いて、記事の内容を訳しながらご紹介していきますね。
この調査は
- 2010年末に行われた
- 5,013名の米国の成人を対象に行った
- 当たり前ですが、スマートフォンユーザに対してのリサーチ
そういった前提があるので、そこを押さえた上で見ていただきたいですが、全体の傾向としては十分に日本でも応用が利くものだと思います。
以下私家版翻訳です。
1.スマートフォンの使い道概要
スマートフォンは、スマートフォンユーザにとって生活に欠かせないものになっている。
デスクトップパソコンの延長として、あるいは並行して何かを行うツールとして、あるいはほかのメディアを見たり聞いたりするものとして、消費者はスマートフォンを使っている。
行動 | 割合 |
---|---|
インターネットでWEBを見ている | 81% |
検索エンジンで検索を行っている | 77% |
アプリケーションを使っている | 68% |
ビデオ(動画)を閲覧している | 48% |
- TVなどの他のメディアを見ながら、全く別のメディアをスマートフォンで見ているユーザが72%いる。
- 家でもスマートフォンを使って何かする人が93%いる
※外でだけ使って、家ではパソコン、というわけではないということ
2.何かをしようと思って、調べる(行動指向的)
モバイルでの検索は、「Action-Oriented」行動指向的な検索が多いようです。
行動指向的とは、「何かをしようと思って調べること」というとらえ方がシンプルでよいのではと思います。
- 77%のユーザが、最も使っているWEBサイトとして「検索エンジン」を挙げている。ソーシャルネットや小売り・ビデオなどの共有サイトから(そこで出会った情報を探しに)くることが多いようだ。
- 10人中9人が、購買で会ったり来店であったりなどの行動に移っている
- 検索して得た情報を、24%の人は他の人にオススメしたりしている
※ユーザの動きは、入り口が検索エンジンというよりは、ソーシャル系や共有サイトといった「みんなの創意、みんなの話、みんなの意見」から興味を持ち、ほしいと思い、それを検索エンジンで調べ、そして購買などに至るという流れのようです。
※意思決定までのモデルが、変わってきていることがよくわかりますね。もはやAIDAMAではない。意思決定も意識しているかどうかわかりませんが「みんな」が相当介入してきています。
企業がまずつつくとしたら、「個人」ではなく「みんな」になっていきますね。
3.地域情報を調べる
行動 | 割合 |
---|---|
ローカル情報(地域の情報)を調べる | 95% |
1日以内に行動を起こしている | 88% |
来店や購買などをその結果起こしている | 77% |
内、電話している割合 | 61% |
内、来店している割合 | 59% |
※ローカル情報で注目すべきなのは、検索している人が多いということもさながら、1日以内にアクションを起こしている人がとても多いということです。
これは、調べる情報が喫緊の情報ないし今すぐわからないと意味がない情報が多いということです。ご飯とか。
だとすれば、少なくともそれに関係する業種の人にとってはクリティカルなメディア、スマートフォンで検索できない店=存在しない店、ということになります。
4.購買ツールとして欠かせない存在
スマートフォンを使っている人にとって、スマートフォンは購買する際に必須のデバイスになっています。
- 79%のユーザが、比較や製品情報の取得をスマートフォンから行っている
- 74%が実際にスマートフォンから購買を行っている
- 70%のユーザが、実店舗の中で比較検討のためにスマートフォンを使っている
※自社製品が他と比較されるようなものでしたら、スマートフォンユーザが使っている比較サイトに情報を載せることは必須になるようです。
※また、実店舗の中で比較検討を行っているということは、具体的な製品名や洋服ならブランド名と種類で、自社の商品紹介ページを検索できるようにし、より深い情報を先に与えることが効果的です。でないと、もしかしたら偏った情報ばかりユーザの頭の中に入ってしまうかもしれません。
5.広告なども気づいてはいる
携帯広告には皆気づいてはいるようです。82%のユーザが気づいています。この調査では結構な割合で(49%)実際にクリックが行われているということですが、どの程度の広告まで含まれているのかわからないのでちょっと保留です(少なくもAdMobみたいなものだけでいくとは思えないので)
終わりに
このように、Google公式で数字込みの調査結果が上がってきています。
スマートフォンの普及率は徐々に増えてきていますが、まだ支配的ではありません。
どのくらいのプライオリティにすべきかどうかは、扱っている商品のメインターゲットのスマートフォン利用率に依存するかと思います。
アーリーアダプタ系の人が多いなら、早期に対策を行うべきですね。アパレル系も早期対応が必要かと思います。
どちらにしても、いつか来る道ですので、なるべく早く、そもそもスマートフォン利用者の動向を理解する、自分で使ってみる、その上でどこをまず押さえるかのアクションプランを作る…そういった、意思決定に必要な最小限の項目は梅雨に入る前には済ませておくべきかと思います。
ボーナス商戦が最初のターゲットですかね!スマートフォンそのものも増えると思いますので。
その時にバイラルで拡散できれば、一気にブレイクする可能性もありますよね。
先ほどのGoogle Mobile Ads Blogは、こういった情報がたくさん流れてくるブログなので、ぜひみなさんもチェックしてみてください。
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