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【書評】『日本的ソーシャルメディアの未来』:Facebookの二層構造化

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技術評論社 / 単行本(ソフトカバー) / 176ページ / 2011-02-04
ISBN/EAN: 9784774145280
 
情報環境学者の濱野智史氏が実施した「日本的ソーシャルメディアの未来」というセミナーをベースにまとめられた一冊。「ソーシャルメディアで何が変わるのか」「世の中がどう面白くなるのか」という視点で、これからの日本社会について論じている。
 
◆本書の目次
弟一章:コミュニティ(共同体)とソサエティ(社会)
第二章:インターネットを「時間」から考える
第三章:ソーシャルメディアと日本人
第四章:「ミクシイ疲れ」はなぜ起こる?
第五章:学校教育とソーシャルメディア
第六章:質疑応答-50年後、どうしてる?
とにかく、一章で登場する「コミュニティ」と「ソサエティ」に関する説明が秀逸である。そもそも、ネットとはコミュニティとソサエティの両方の特徴を合わせ持ち、入り混じっているのが特徴であるそうだ。そして、その二面性を具現化していたのが、ソーシャルメディアというサービスなのである。
◆コミュニティ
・地域共同体や家族共同体など
・生得的―自由意思で選択不可
・規模は小さい
・メンバーは単純、均一
・顔の見える関係性
・長期的、安定的、同期的
 
◆ソサエティ
・都市、市場、国民国家
・契約的、自由意思で選択可能
・規模は大きい
・メンバーは複雑、多様
・見知らぬもの同士の関係性(匿名的)
・短期的、流動的、非同期的
 
この観点から考えると、昨日のFacebookの仕様変更(*)は実に大きな変更である。一見、個人プロフィールで行われていた機能がFacebookページに追加されただけのように思える。しかし、今までのポリシーと逆行するように思える、「匿名でのやり取り」、「見知らぬもの同士のやり取りがしやすくなる」ための機能変更は、明らかにソサエティ領域を拡大していくための戦略とも受け取れる。
(*2011年2月11日、Facebookページでニュースフィードを見たり、「いいね!」、「コメント」ができるようになった)
 
ゆえに、今までのFacebookではコミュニティとソサエティが一体化されていたが、今後はアカウントの切り替えで明確に分離されることになり、プロフィールページはより純度の高いものへ、Facebookページはより拡散していく方向へと変化していくものと予想される。プロフィールページの純度の高まりは、明らかにライフログを指向しており、両者は行動の島と情報の島へと二層構造化していくのだろう。現実社会と違うのは、それが常に変動的で、簡単に入れ替えが可能であるという点である。
 
ということで、さっそく私も、個人のFacebookページを作ってみた。
 
今はまだ、Facebookページのニュースフィードが、十分な量の受信が出来ないみたいなので機能が不完全であるが、いずれFacebookページの情報は、個人のFacebookページのみで取得するように、ポリシーの変更をしようと考えている。また、Facebookページの運営者は、これからフォロー返しに相当する行為を行うかなど、考えなくてはならない点が多いだろう。
 
ちなみに、Facebookページの名称については、せっかくなので匿名を謳歌してみた。ただし、登録時の際に、ただのビジネスマンに相当する項目が無いのは、改善してもらいたいポイントでもある。ちなみに、やる、やらないは別としてTwitterと同じ名称のページ名は、早めに確保しておいた方が得策なのではないかと思う。

本の話をしていたら、いつのまにかにFacebookの話になってしまった。これもエントリーの二層構造化ということで、平にご容赦いただければ・・・
 
 
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