プレゼンも行動も待つことである
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プレゼンで早口はダメと言われていますが本当にそうでしょうか。
確かに、聴き手が意味を聞き取りにくくなるうえに、落ち着きがないという印象を与えてしまうため良くないというのは理解できます。
だから「ゆっくり話しなさい」ということなのでしょう。
しかし私は、ゆっくり話すことよりも、もっと高度であるのが「待つ」ことだと思います。
待つことができれば、もし多少早口だったとしても、聴き手の思考を促し、深い印象を残すことができると考えます。
これは一般的に言われている「間合い」のことだと思われるかもしれませんが、違います。
待つとは、何かを準備し、観察し、意味を深めることです。
具体的には、次に何を話すかを準備し、その言葉を観察することで吟味し、深みのある内容を話すことです。
多くの人は沈黙を恐れ、すぐに思い浮かんだことを話してしまいがちです。
待つ時間を上手く使える人は、奥行きのある話をすることができるので、人の心をつかむのです。
話だけではなく、行動も同じです。
内村鑑三は「代表的日本人」にて、西郷隆盛は待っていることの重要さを知っている人だと書いています。
しかしただ待っているだけではありません。
「大事なときには、機会は我々が作りださなければならない」と西郷は言っています。
待つことと、自ら積極的に行動することはセットなのです。
【参考文献】
内村鑑三『代表的日本人』岩波文庫(1995)
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