口蹄疫被害に関する基礎的な情報
1.基礎的な情報ソース
今回宮崎で発生した口蹄疫被害について知識を得るためには、やはり政府・行政による公式発表が便利です。
公式発表情報(農林水産省:口蹄疫に関する情報)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_fmd/
・同「発生場所」(上記ページ内で適宜更新)
公式発表情報(宮崎県:口蹄疫に関する情報提供について)
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/nosei/chikusan/miyazakicow/h22kouteindex.html
また、公式発表情報をもとに、個人で分かりやすくまとめていただいているブログがいくつかあります。以下は「データで見る口蹄疫対策:2010宮崎」ですが、実際の被害の大きさと「殺処分」の状況などを把握するには大変便利です。
http://konstantin.cocolog-nifty.com/blog/
2.これまでの状況
- 4月20日(火):1例目発生確認、翌日殺処分等の防疫措置
- 5月17日(月):政府「口蹄疫対策本部」発足
- 5月18日(火):宮崎県の非常事態宣言
- 5月28日(金):口蹄疫対策特別措置法・参議院本会議で可決・成立(6月4日公布・施行予定:要確認)
3.2010年6月3日現在の発生農場周辺での主要措置
・半径10 km以内における移動制限を継続中。 えびの市地域を除く移動制限区域内のすべての牛・豚を対象に、殺処分を前提としたワクチン接種を実施。
・半径10~20 km以内における搬出制限の継続中。搬出制限区域内の牛・豚の早期出荷を促進。
上記農水省の公式発表から、制限区域の概況を地図で確認することができます。以下のリンクは、6月2日現在のもの。おそらく、いわば「飛び地」であるえびの市の制限は、今週中にも解除されます。(追記:6月4日に解除)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_fmd/pdf/hassei0602.pdf
これまで、「対策本部設置」、「特別措置法の可決・成立」の2つのポイントで、「安心」ムードが形成されました。また、今週はえびの市での制限解除という大変明るいニュースもあるはずで、マスメディアなどでの報道はさらに一段落するかもしれません。
筆者をはじめ、このブログの執筆メンバーは、「口蹄疫」をはじめとする疫病や危機管理の専門家ではありませんが、結論だけを述べると、「現在の被害が収束したとはとても言い切れず、さらに拡大する可能性を否定できない」と考えています。 しばらくは、「現在の主要措置が有効に機能しているのか」、「特措法による対策がスムーズに進むのか」という2点に注意しつつ、エントリーを重ねさせていただきます。