オルタナティブ・ブログ > マイク丹治の「グローバル・アイ」 >

 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

何とか止める方法はないのか?

»

ついに安保法案は衆議院を通過した。まだ、参議院があるとは言っても、与党過半数だし、最悪でも60日ルールで衆議院で3分の2で可決すれば、この違憲の法律が成立することになる。

何とか、参議院で議論を深めて、事が如何に愚行かを理解させるというの一応あるが、今の常軌を逸した内閣の方々には通じないだろう。一つの方法は、村上誠一郎氏をはじめとした良識ある与党の議員の皆さんのご理解を得て、衆議院で再議決できないようにすることだ。これはせいぜい8名程度の話だと思うので、是非国民が力を合わせて出来ないだろうか?

それから、これも実際には数の上で難しいのだが、同じく与党の方々の一部を説得して、3分の1の出席で衆議院の議事を行い、その3分の2の議決で首相の議員資格をはく奪する(憲法55条)という方法は成り立たないのか?これは衆議院規則などによる実際の議事開催の手続き上で困難なのだろうと推測するが、憲法だけを読めば一応出来そうだ。

また、そもそも自衛官の皆さんは、もちろん現行の業務でも危険ではあるが、少なくとも戦闘地域へは行かないとなっていたのが、今回の法律で変更になるのだから、明らかに生命の危機に直面するわけであり、それが違憲な立法に基づいて発生するとすれば、これに対して異論を唱える機会を与えられるべきではないか?

問題の発端は、内閣が合憲だと強弁している法案であり、この違憲な(このことが争点であるかの議論はあまりに稚拙なので避けるべきだ。違憲なのは明らかであり、この点も含めて主張することで司法の判断を仰ぐ手段がないかというのが、主眼である)法案によって、生命というもっとも大事な人権に対する制限をこうむる立場にいる自衛官は、憲法99条に基づき憲法遵守義務を負う内閣が違憲な法案を提出しこれが今国会を通過する蓋然性が高い現段階において、法律が通過すれば即座に生命の危険にさらされる可能性があるので、この法案乃至は衆議院の決議の無効を当事者として争う適格性は有するのではないか?

どうも各地でデモなどが行われても、全く感じるところなく、自らの独裁政治を実現させたい意向のようだし、それを強力に支える利益団体もいるようだ。加えて、国民の関心をそぐために、衆院通過の報道は控えめにし、一方で新国立競技場の問題に報道を振るなど、完全に知性にかけるマスコミの取り込みにも成功しているようだ。だが、国民の主権を否定する現政権は絶対に許してはならないし、これを許せばもはや日本に明日はない。何とか、良い方法がないだろうか、皆で考えたいと思う。

Comment(0)