名刺管理ツールは併用すべし~Eight と Camcard~
こんにちは。今回もお読みいただきありがとうございます。
あっという間にお盆休みも終わり、今日から仕事に復帰という方も多いはず。今年の盆休は景気も回復基調を受けて、行楽の盛況も期待されましたが、台風等で大変な被害にあわれた地域もあり、一様に楽しいだけの時期にはならなかったように思います。
お盆休みにはやはり帰省をされる方も多く、帰省期間中に古い友達と会ったりするということも、珍しくないでしょう。かく言う私も、高校を卒業して15年を記念した同窓会に参加してきました。
高校卒業15周年ということは、33歳です。久しぶりに会った仲間と「今何やっているの?」と言う話になれば、そう・・・当然のことながら名刺交換をすることになりますよね。
私はコンサルタントですし、色々と営業活動もしている関係で、名刺交換する機会が比較的多いほうです。また最近は、異業種交流会やオフ会など、会社の業務の一環としてだけでなく、様々な機会に名刺を交換することが増えてきていると感じます。
そんな時に頼れるのが、スマートフォンの名刺管理ツール。
私が使っている名刺管理ツールは2種類あります。1つが「Eight」、もう1つが「CamCard」というアプリです。
Eight:https://8card.net/
Camcard:https://www.camcard.com/
共通の「便利な点」。どちらを使っても良い感じ!!
どちらも機能は細かな違いがありますが、共通して便利な点は以下のようなものです。
- かさばらない
当たり前のようなことですが、いったん名刺をデータで取り込んでしまえば、名刺をバインダーに保管しておく必要性はありません。最近は個人情報の保護なども敏感になっている時代ですから、いただいた名刺は取り込みが済んだら、持ち運ばずに厳重に保管したり、(ちょっと申し訳ないけど)シュレッダーにかけてしまえば、それだけで安心感があります。 - ソートができる
電子化されたデータは、データを取り込んだ日付や名前、会社名などでソートすることができ、またスムーズに検索することができます。いただいた名刺は、蓄積すればデータベースになります。データベースは使いこなしてこそ威力を発揮するわけですから、情報としての使い勝手が向上することはビジネスシーンでも非常に大きな意味があります。 - タグ付けができる
ソートに似た機能に「タグ付け」があります。例えば、私はこういう感じでタグ管理をしています。
・クライアント
・営業先
・学友
・セミナー(主催者)、出版、マスコミ関係
・セミナー(受講者)
・交流会参加者
こういったタグをつけておくことで、名刺の情報にアクセス可能になるわけです。私の場合「営業先」はそのうち「クライアント」になるはず・・・という思いがあるので、タグに残っている「営業先」のお客様にはしっかりとリテンションをしなければいけない・・・とか、そういった管理にも役立てることができています。
ちなみに、このタグは1人の名刺に複数つけることができます。例えば「交流会で偶然再会した学友が出版社に勤めている場合」でも、「学友」「出版」「交流会参加者」の3つのタグをつけておけば、どのタグからもアプローチができるわけです。これはアナログでできない管理の方法の1つといえると思います。 - 情報がアップデートされること
これは「同じ名刺交換ツールを相手も使っている場合」に限られますが、名刺交換の相手が人事異動で所属が変わった場合、転職した場合などは、その情報が通知されるようになっています。ずっと前にもらった名刺を頼りに連絡をしたときって、「○○は異動になりましたので、こちらの番号におかけ直しください」といわれることも多い。それはまだマシなほうで、結局連絡がつかないということだって珍しくない。
そうではなく、情報がしっかりと最新のものに更新される。これもまた、電子管理ならではの機能だといえます。 - 名刺交換そのものが不要になること
・・・これを言ったらおしめえだ、と言われそうですが、名刺を持っていなくても、お互いが名刺管理ツールを持っていて、そこに自分の名刺を登録していれば、スマホや携帯のプロフィール情報を赤外線通信で交換する感覚で、名刺交換をすることができます。
EightとCamCardの違いと、2つを併用する利点
私は前述の通り、2つの名刺管理ツールを並行して使っています。「なんで2つ同時に使うの?意味あるの?」という点にお答えする前に、まずは2つの機能の違いを簡単に説明します。
- Eightは「中の人」が手入力。CamCardは「自動で」認識。
まず特徴的な違いは、名刺をスマホのカメラで撮影した後、それがデータとして蓄積されていくまでのプロセスです。
Eightのほうは、実は画像データを見ながら、運営会社の人が手入力で情報を登録してくれます。まさに「秘書」のような感覚ですね。
「中の人」が入力してくれるので、画像データが極端にピンボケしているとか、そういうことが無ければ、まず間違いなくしっかりと情報が登録されますが、順番に登録作業を進めていくので、データ化まで数日待つ必要があります。
いっぽうのCamCardは自動認識の機能がついています。
スキャンの精度は感覚値では7割~8割くらいかなぁ、というところですので、スキャンした結果を目視で確認して、自分で修正をする必要はあります。が、慣れてしまえばそれほど苦でもありません。(高精度校正という、Eight同様のサービスも別途あります)Eightと異なり、スキャンすればすぐにデータとして蓄積されるのも嬉しいところです。 - CamCardには「AR名刺」という機能がある。
AR・・・つまり拡張現実ということですが、自分の名刺に載っていない情報(Facebookアカウント、動画、音声など)を登録しておくことで、同じツールを使っている相手に、より詳しいプロフィールを提供することができます。
試してみましたが、かなり面白い機能です。名刺交換だと「あ、○○社ですか・・・」「そうなんです・・・」と、会話が弾む範囲が限られてきますよね。でもCamCardなら詳しい情報を提供できるので、色々な会話に発展することも十分ありうるし、それがビジネスチャンスにつながることも勿論あります。 - Eightは無料。CamCardは有料版もあり。
Eightは完全無料で機能を使いこなすことができますが、CamCardは無料版の場合「1000枚まで(以後週あたり100枚増えていく)」という制約があります。名刺をガンガン交換する方は有料版の購入を検討するのもアリですね。
で、機能に一長一短があるので、どちらか自分に合うものを使う、というのが普通の使い方だと思いますが、何度か書いたとおり、私はあえて複数のツールを併用することにしています。これは名刺管理ツールの持つ「ネットワーク外部性」と言う性質によるものです。
ネットワーク外部性と言うのは、平たく言うと「ユーザーが多ければ多いほど、利便性が増す」というものです。
例えば、最近は「無料通話サービス」がだいぶ普及してきました。わざわざ通話料金を払って11桁の携帯番号にダイヤルしなくても、LINEやSkype等を使えば声のやり取りが可能ですよね。でも、極端な話、友達にLINEのユーザが一人もいなければ、この無料通話は威力を発揮しないわけです。現に皆さんのお知り合いにも、色々な理由でLINEのアカウントを持っていない方も居ると思います。
そういう場合には、やはり通話料を負担して電話をかけるしかない・・・無料通話サービスが多くなっているなかで、今なお通話が主流になっている理由の一つには、電話というシステムそのもののユーザ数が、まだまだ圧倒的に多いから、ということが言えると思います。
もちろん、LINEが無いならSkype、それも無ければ・・・というように、複数のサービスのアカウントを持っていれば、通話料を回避できる可能性は高くなっていきます。現にそういう方もかなり多いのではないでしょうか?
実は、同じことが名刺管理ツールにも言えるのです。
名刺管理ツールは、人事情報を更新したり、あるいは名刺を持っていなくても交換ができたり・・・ネットワークを活用する使い方ができるものですから、ユーザーが多ければ多いほど便利という「ネットワーク外部性」を有しているものです。でも、現在、EightやCamcardのようなツールはまだ普及率がLINEほどでもなく、なおかつ、相手がどのツールを活用しているのかもわからないことが多いです。
ですから複数のツールを持っておくほうが、名刺管理やデータベースの更新が楽になる・・・というわけです。どちらのツールも基本無料で活用できるということを考えても、2つの併用はデメリットを感じません。ちなみに、ツールを3種類以上持つことも考えられますが、同じ名刺を何度もカメラ撮影したり、1つのシステムで更新情報を感知したらもう一方も更新したり・・・と、それなりに手間が増えるのも事実なので、個人的には2つが精一杯、、、というところ。
名刺管理をアナログでやっている方や、単一のツールのみで運用している方の参考になれば、幸いです。