「10年で消えてなくなる職業」とお小遣いの話。
こんにちは、今日もお読みいただきありがとうございます。
今日はこんな笑い話のようなものを考えてみました。(雰囲気を出すために引用符をつけていますが、あくまで作り話です)
マサル君は小学5年生。彼には半年前から、欲しいものがあり、そのためにお金をコツコツ貯めていました。
でも、マサル君がお母さんからお小遣いをもらうためには、毎日掃除機をかけるお手伝いをしなければなりません。家の全ての部屋に掃除機をかけるのには1時間ほどかかります。お母さんが勤め先から帰宅するまでに部屋がきれいに掃除されていなければ、お小遣いをもらうことはできず、お母さんにも叱られてしまいます。その代わり、部屋がきれいになっていれば500円のお小遣いをもらえます。
そのため、マサル君は毎日学校を終えると、すぐに家の掃除に取り掛かるのでした。おかげで、マサル君は学校が終わった後、友達と遊ぶことができませんでした。でも、自分が手伝いをしないと家は汚れてしまいます。だからマサル君は必死でお手伝いをし、お母さんはそのことを大変喜んでいました。
半年前から毎日休むことなく掃除を続けたマサル君の貯金は、ついに9万円ほどになりました。
マサル君は次の週末、ついにずーっと欲しかったものを、手に入れました。
さらに次の週の月曜日、お母さんが家に帰ると、いつも通り部屋がとてもきれいになっていました。お小遣いをあげようと思ってマサル君を呼びますが、マサル君の姿が見当たりません。心配になったお母さんが外に様子を見に行くと、サッカーボールを抱えて家路を急ぐマサル君の姿がありました。
「まぁ、マサルったら、今日はお掃除をサボったんだわ」
お母さんはそう思ってマサル君を呼びつけました。「今日は、お掃除をしなかったのね?じゃあ、お小遣いはなしよ」
そういったお母さんに対して、マサルくんはぶんぶんと首を横に振りました。
「お母さん、見て分からないの?お部屋は凄くキレイになったじゃないか」
確かに、お部屋はいつも通り、いや、もしかしたらいつもよりもキレイに掃除機がかけられているほどでした。「でも、あなたは外で遊んできたんでしょう?」
そう言うと、マサル君はうなずいて、お母さんの手を引いて自分の部屋に連れて行き、「これだよ」といいました。
子供部屋では、マサル君がお小遣いを貯めて買った、ロボット掃除機が充電されていました。
最近ネットでは「10年後に消えてなくなる職業」というものが盛んに取り上げられています。オックスフォード大学のオズボーン准教授による論文が元ネタになっているようです。
その論文では、10年以内にITやロボットに取って代わられる仕事として、例えばスポーツの審判やレジ係、ネイリスト・・・さらには、残念ながら私の持っている「公認会計士」の資格でできる監査業務の一部も10年後には消えてなくなる仕事、として取り上げられたりもしています。
「消えてなくなる」ということは、今その仕事についている人は、食い扶持がなくなるのかもしれない・・・。という危機感を、どうしても持ってしまいがちです。
しかし、見方を変えてみれば、ロボットを「所有」することで、私たちの収入は不労所得に近づけることが、できるのかもしれません。
マサル君がお小遣いをもらう権利と、遊ぶ時間の両方を手に入れたように。
10年後、社会がどんな形になっているのか・・・。
せっかくだから、前向きに考えてみたいものですね。