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三菱東京UFJの件、原因はわかったが理由が知りたい

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三菱東京UFJの統合第一弾やはりノートラブルとはいかなかったようです。私もSE時代には銀行の中の人だったことがあるので、こういうニュースを聞くと自分とは全然関係ないのに胃が痛くなってくるような気がします(以前のみずほの時もそうでした)。

11万人月のプロジェクトというと気が遠くなりそうです。しかも、Web 2.0的ないいかげんな世界ではなく、無停止保証で計算間違いデータ破壊などがあってはならない世界での話です。
この程度のトラブルは「あって当たり前」というと怒られてしまいますが、「許容範囲内でコントロールできた」と言うべきではないでしょうか(単に言い回しを変えてるだけ?)

ただ気になるのはトラブルの原因が、「テストの時は問題なかったが本番で予期せぬ問題が発生してしまった」というものではないように思えることです。セブン銀行のトラブルは未記帳件数が10件を越えると常に発生ということで特殊なパターンとは思えませんが、どうやらテスト・ケースに入ってなかったようです(ソース)。ゆうちょ銀等から入金できなかったのも単純なプログラムミスで、しかも問題発生から公表までに11時間かかっているという問題点が指摘されています(ソース)。

どちらも対外接続系(この言い方「中の人」ぽいでしょ)のトラブルですが、確かに対外系は他企業との調停が必要となるのでテストはめんどうです。しかし、それだからこそ念入りにテストしてほしかったと思います。なんでこんなにテストがおろそかになってしまったのかの理由が知りたいですね。開発スケジュールがきつくなってきたのでテスト行程が圧縮されてしまったという「伝統的」な理由ではと想像できますが。この種のトラブルの裏事情に関しては圧倒的な取材力を発揮する日経コンピュータ誌に期待したいと思います。

ところで、

リテール(個人顧客)を大事にしてきた旧UFJ銀とは違い、今回トラブルが起きた旧東京三菱銀は「大口取引の法人客は大事にするが、個人客は大事にしない」(金融関係者)といわれている。

個人客をおろそかにしてきた同行の体質が、ズサンな事前テストや情報開示の深層にあるのかもしれない。

なんて意見もあるようです(ただしソースはZAKZAK)。

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