パソコン自分史(16) マウス・アイコン・プルダウンメニューに驚く
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ゼロックスのパルアルト研究所で見た光景は忘れられない。コンピュータを操作するにはキーボードをガシガシ打つものだとしか思っていなかったところに、信じられない光景を、目が見て、それを脳に伝えてきた。さらにファイルサーバー、プリントサーバーという考え方。おまけに針でケーブルに刺せば繋がってしまうというイーサーネット。これをいっぺんに見せられた。今のIT技術の基礎はここから始まったと言っても過言ではないだろう。このとき思ったのは、これからパソコンのCPUパワーはマンマシンインターフェイスの改善にほとんど使われるだろうということだった。読んだり書いたり計算したりという本来の機能だけなら、わずかなCPUパワーで済むが、「習わなくても使えるコンピュータ」を実現するには、コンピュータから人間に近づくしかない。その時代の幕開けだと思った。あれから30年近くになるが、どれほど進歩しただろうか。
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