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xICT構想の健全な発展のために

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総務省のxICT構想の説明会が、社会情報学会の研究会で、8月30日にあった。
質問の中に、行き過ぎた個人情報保護意識がxICT構想の妨げになるのではないかというのがあった。某コンピュータメーカの研究所の方とのこと。個人情報の入ったパソコンを落としてもセキュリティーがかかっているから見られる危険はないのに、パソコンの持ち出しは禁止となってしまった。こんなことでは仕事はできませんよ。こういう行き過ぎた風潮を、政府としてなんとかできませんか、という。
物事、不思議と思ったときは、原点に立ち返って考えるとよい。個人情報の問題は、亡くなった子供宛てに七五三やランドセルのDMが届くといった、無神経な風潮の是正から始まり、わずらわしいほどのDMはがきに悩まさられることへの不満の解消までが対象となった。
この問題への対処法には、日本人らしさが思い切り現れている。まず、法律で決まったとなったとたん、何が何でも守らねばならないと思い込み、過敏になって、過剰反応するサラリーマン気質。USBやハードディスクを取り払ったりした、不思議なシンクライアントとかいう、なんとも不自由な機械を作ってしまうメーカや、データの入ったパソコンを落としただけで、鬼の首を取ったように言いふらして記事を売るマスコミなどの商売人気質の二つだ。まさに日本人の面目躍如といったところ。
私は、おいおい!と言いたい。もう少し冷静に考えようよ。
私ならこうする。すでに個人情報保護に関する国民の意識は切り替わった。もう道徳のレベルに落ちた。ならば個人情報保護法は撤廃し、憲法第11条の解釈に任せる。
日本人は、自分で自分の行動規範を持っていない人が多いような気がする。会社の指示だから、法律で決まっているからと言う。会社の指示も法律もおかしい場合がある。すべてのケースで正しいわけではない。規則はあったとしても、まずは自分の考えが先ではないか。行き過ぎた法律は法律のほうがおかしいと考えることが重要だ。さもないと、太平洋戦争のように、戦争に突き進む軍部を阻止できないばかりか、進んで協力する人間になってしまう気がする。

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